たいてぃー

ANTIPORNO アンチポルノのたいてぃーのレビュー・感想・評価

ANTIPORNO アンチポルノ(2016年製作の映画)
3.6
この監督らしさは、ある。色彩感覚、過激さってところが。
だが、現実と妄想がはっきりせず、ストーリーは分かりづらい。この辺りは狙いなんだろうが。フェミニズムや政治的なポリシーを押し出しているのも好きになれず。
前半は、原色色彩、精神的なSMに、筒井真理子の圧倒的な存在感を加えて、ゾクゾクさせる描写が続き、面白い。
この雰囲気で突っ走ってくれたら良さそうなんだけど、その後の展開は疑問。家族4人での会話やセックスシーン、下品な言葉の羅列は、相当な嫌悪感を抱いた。
でも、ラスト付近での長台詞の応酬は女優二人の根性が観られ、感動さえ覚えた。瓶の中のトカゲも印象に残る。そして、こんな他に類を見ない斬新な映画を作ろうって、意欲は買いたい。
次作もこんな作品を期待。