シェフの父と3人姉妹、メキシコ移民家族のロマンティック・コメディ。父の手料理が並んだディナーは毎度誰かの爆弾発言で親子喧嘩が始まり、そのテーブルには次々新しい人が参加して家族が増え、最後はみんな集まったお祝いのディナーで父から爆弾発言が飛び出す。とてもシンプルにそれぞれの恋、変化の時を一家のディナーが物語っていく。
紳士だけど娘には頑固な父と喧嘩しながら仲の良い姉妹を中心に、舞台LAのラティーノ・コミュニティ自体が一つの大家族だ。レストランや学校も娘の恋人もラテン系ばかり。父からスパングリッシュを禁じられもするが、コロニアル様式の家でラテンのスタンダードナンバーを歌う、明るく開放的なムードはアメリカ映画の中では珍しいほど。監督もスペイン人、ラティーノのアンサンブルが盛り合わさって作り出すのは気張らない家庭の味。ヘクター・エリゾンドがモテモテだし、エリザベス・ペーニャは隠しきれない美しさ。
とにかく出てくる料理が美味そうで、調理の手さばきもカッコよく、メキシコ料理が食べたくなること請け合い。赤や緑の色彩が食欲そそるんだよね。あと、皿割りたくなるかも!