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ハワイ・ミッドウェイ大海空戦 太平洋の嵐のmhのレビュー・感想・評価

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東宝オールスター映画の戦争もの。
第二航空戦隊空母飛龍の乗組員視点で、真珠湾攻撃とミッドウェーで負けるまで。
橋本忍が絡んでいるせいかシナリオに工夫があって面白い。
戦時中の恋愛はほかの映画でもよく見るけど、結婚式の直前に鎮守府からの電報受け取る→相手の父親の前で、今日からうちに来てもらう。母さんを頼む。はい。とか、時代をよく表しているやり取りでよかった。
「マリッジしようと思ってるんですが」とか、「ナイスだなぁ」とか、いかにも海軍兵学校出身者が使いそうなセリフもいいね!
山口多聞司令官(三船敏郎)と艦長加来止男大佐(田崎潤)の死人モノローグはやりすぎ! だがそれがいい。
「ようそろ」「はいようそろ」などの機上でやりとり、戦艦の操艦手順なども詳しく見せてくれる。
いつにもまして特撮に時間を割いてる映画でもある。何度か見た使いまわしのカットや、プールに浮かべたちゃちい模型なんかに交じって、本物と見紛うすごいカットもけっこうあった。ただ、総じて長いし退屈。
ただこの退屈さが、うまくいかないミッドウェー海戦のストレスも表現しているようで効果的なのも事実。
ほかのミッドウェー関連の映画のように、南雲中将ばかりを戦犯扱いするわけではなく、雷装→爆装→雷装の例のくだりは不可抗力だったように描かれている。
ミッドウェーの敗戦を国民に知られないため、生き残ったひとたちは故郷にも戻れず、軟禁生活に突入。そのまま次の戦地に旅立ってエンド。
「悪い奴ほどよく眠る」「独立愚連隊」と同じ年制作のカラー映画で、1960年台のの東宝オールスター映画は面白いものが多い印象。
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