nori007

ハワイ・ミッドウェイ大海空戦 太平洋の嵐のnori007のレビュー・感想・評価

4.3
物語を真珠湾攻撃とミッドウェイに絞ることによって人間どうしの心の交流がよく描かれていてとても素晴らしかった。
主人公の北見中尉は、真面目である。そのクソ真面目であるがゆえに相手の気持ちを考えすぎてしまったり、軍や日本への忠誠心が自分の感情より先立つ。なのでその行動に思わず泣けるのだ。

空母飛龍の行動がメインとして描かれている点も素晴らしい。飛龍は名将、山口多聞司令官の艦であった。ミッドウェイでは南雲中将よりも山口司令官が指揮していたら勝っていた可能性は高い。

兵装転換の途中で発艦を進言したのが通っていたら、あのような大惨事にはならなかったであろう。赤城、加賀、蒼龍が大火災になったあとでも、全機発艦させ敵空母を討ち取った。ミッドウェイというと大惨敗の映画ばかりなのだが、その裏で山口司令官は仇を討っていたのだ。出来ることなら自身ともども自沈せずに山本五十六司令長官と共に戦ってほしかったものである。

こうしたストーリーも素晴らしいが、ミニチュアの特撮もかなり精巧な大艦隊と航空兵力が作られ、さらに実物大の空母や零戦や艦爆なども相当な数用意されていてこうした作り込みも半端ない。
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