あぁ…
なんて事だ。
とうとう韓国映画はここまで来てしまったのか。
燃え上がる熱さ。
容赦のないバイオレンス。
思わず鼓動が速くなる緊張感。
いつもの魅力はそのままに
若干エグい演出は控えめながらも、ズシリと芯に残るこの重量感。
それを担うのは、朝鮮人でありながら日本の警察で働く男を演じるソン・ガンホです。
もはや、韓国のトム・ハンクスって感じですね。
どんな役も消化しきる実力。
自然体でありながら、深みがある演技。
朝鮮人というアイデンティティーと庇護してくれる権力の日本。
その間で揺れ動く表情。
そして、毅然とした眼差し。
この人が出てる作品に外れはないな。
そんな大御所の向こうを張るのは…
活躍がめざましいコン・ユ!
レジスタンス義烈団の幹部として、信念に生きる姿。
優しいマスクに男らしさ。
思わず、おっさんの私でも惚れてしまいそうなほどです。
「新感染」でもそうでしたが、言葉にならない瞬間の演技がべらぼうに上手いですね。
あれぞ、まさしく渾身の表情。
内容に触れてしまうので、これはコメント欄に書きます。
さらに、そこに義烈団のリーダーのイ・ビョンホンまで絡んでくるんですから…
どれだけ喜ばせる気じゃ〜
出番は少なめながらも、存在感はバッチリ。
日本警察の同僚のオム・テグ。
この人もいい味出してました。
日本代表の鶴見辰吾。
朗らかに話す、そこにある冷酷さ。
そこに咲く一輪の花ハン・ジミン。
隠す思いが哀しい。
冒頭からグイグイと引き込まれ、あっという間の2時間20分。
ラストが残す余韻。
お腹いっぱいになりました。