とりん

GODZILLA 怪獣惑星のとりんのレビュー・感想・評価

GODZILLA 怪獣惑星(2017年製作の映画)
3.5
東宝ゴジラ30作目にして初のアニメ作品。
アニメだからなのかこれまでのシリーズとは完全に違う視点の映画である。

ツッコミ要素が多すぎるのは置いといて、もう大筋だけを汲み取って楽しもうって感じ。
あらすじを見ればわかるけれど、ゴジラに支配された地球を取り戻すというのが全体の話。しかも人型種族と名して、地球人以外にも地球外の宇宙人2種族と協力して戦うという。

序盤の舞台がずっと宇宙だし、ゴジラと戦う兵器も近未来的な空飛ぶバイクのような乗り物やガンタンク的な地上兵器などもはや完全SFと化している。
これをゴジラ映画かと言われるとこれまでの主旨と違いすぎるので一概にそうとは言えないし、ただモンスターに奪われた地球を取り戻す話でその相手がゴジラを模したものと言われたらそれまでな気もする。
ファンからはかなり酷評な気もするけれど、個人的にはそこまで嫌いじゃなかった。

ゴジラ抜きにしても序盤の流れが退屈な感じするし、無駄に説明がましいし、内容が入ってきにくい部分はあるけれど、やはり後半の地球に降り立ってからはそれなりに楽しかった。
絵があまり好きになれないのは仕方ないけれど、SFアニメとかロボットアニメとかでよくありがちな熱血タイプな主人公で、それを冷静に応援する立場がいたり、その主人公を反対するものもいながら支持するものもいるといったバトルものにも欠かせないような王道要素もあったりした。

元より3部作だからこう流れるだろうなというのに大筋はあってたけど、それをいろんな意味で裏切られた感じ。
次作は半年後と短いスパンの公開だし、メカゴジラも登場するというので少し楽しみでもある。
根本的なゴジラの本質部分の核実験などがもたらした人間の堕落や傲慢から生み出された産物、恐怖の対象といった部分は同じなのかなと。
でもこの映画はゴジラシリーズとして認めたくない自分もやはりいる。
とりん

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