多くの人は2001年のアメリカ同時多発テロのことを知っているが、この映画が取り上げているインドネシア・バリ島でのイスラム過激派による事件は知らないであろう。
この映画はイスラム世界というものが中東だけではなくインドネシアなどの東南アジアもイスラム世界であることを示している。イスラム世界は地理的範囲では表すことはできない、イスラム教徒が同胞意識を感じられる場所こそイスラム世界になりうるということだ。
実際にインドネシアは人口の8割がイスラム教徒である。バリ島はヒンドゥー教が多数を占めるが、映画ではイスラム過激派によるターゲットとなった。
テロの学び、インドネシアにおけるイスラム教、さらには地域研究を行う際にはもってこいの映画ではないだろうか。