やわらか

傷物語Ⅲ 冷血篇のやわらかのレビュー・感想・評価

傷物語Ⅲ 冷血篇(2017年製作の映画)
3.9
池袋シネマ・ロサで3部作連続上映にて。まとめて観たので全体の評価も含めてこの3本目で。
 
物語シリーズはテレビ含めて全く観てなくて、原作は何年か前に5冊ぐらい読んだ筈。この「傷物語」も観てるうちに、あ、前に読んだなーと思いだした。そんな程度。
 
Ⅰ・Ⅱが各60分程度、2本で前半終了という雰囲気だったのに対し、Ⅲはこれぞ映画というボリューム。原作で大まかなストーリーは分かっていたので展開の驚きはないけれど、各キャラクターに見せ場があり全体としては十分満足。
 
三部作通じての印象として、羽川との関係を中心にした日常パートとキスショットや吸血鬼狩りとやりあう戦闘パートが交互に出てくる作り。原作にもあった軽妙なやりとりにアニメとしての表情や声が加わって飽きずに4時間弱観ることができた。頻繁に挟まれる小ネタに笑いも途切れることなく。
 
とは言え、同じシャフトの「魔法少女まどか☆マギカ」と比べると、やっぱりユニークさみたいなものを追ってない感じはした。(特に女性の)キャラへの思い入れとか、戦闘シーンや背景の演出とか、マニアックな視点が要求されるので、楽しめる人のレンジは広くはないと思う。はっきり言って、普段アニメが好きじゃない人にはオススメできないかなー。
 
あと原作との関係で言うと、羽川とかは小説でぼんやりイメージしてたものとのギャップが結構あった感じ。原作と違うことが悪いわけではないけど、原作を知らずに観た方がシンプルに楽しめたかも。
 
「傷物語」単体として楽しかったので、他のシリーズ作品も観てみたいところ。ただ、この手の作品としては個別のキャラクターに愛着を持つのが一番楽しめるのだろうけど、記憶にある限り原作はこの後ハーレムな展開だったと記憶しているので、気に入ったキャラクターが報われないと落ち込みそう(笑)
やわらか

やわらか