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トンネル 闇に鎖(とざ)された男のRYUPのレビュー・感想・評価

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韓国本国にて
にわか囁かれる ”韓国ノワール”への心離れ。
国民も殺人や復讐を描く事への倦怠感が加速しているらしい。

しかし今作はそんな頭打ちの背景を
ある意味新たな手口で映し出すノワール。
サバイバル映画の側面を見せつつも韓流作品特有の「縦への鬱屈横への絆」を忘れてはいない。
斧や銃で表現しない腐敗行政への反感。
家族や弱者の互いを支え合う気持ち。
極論ではあるが今の邦画に何処か欠けているシンパシーが胸を打つ。

ラストシーン。
”トンネル”を車が抜けた時に主人公が見せる安堵の表情。
この国が対峙する迷走を抜けて、同じ安堵な表情を見せてくれる事を願って…


監督 キム・ソンフン
CAST ハ・ジョンウ ぺ・ドゥナ  オ・ダルス  チョン・ソギョン etc

原題 『Tunnel』
2016年 韓国 127分

http://tunnel-movie.net/
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