まず観終わって思ったのが、タイトルは“Denial”=否認(原題)だなと!
(※目の前に絶対的な事実があるにも関わらず、それを認めない様)
“否定と肯定”という邦題は、少し違和感を感じるなと思いました。
まぁ『Denial(ディナイアル)』というタイトルのままいくのもよくからないと思うし、『否認』というタイトルでいくにもインパクトに欠けると思うけどね笑
この映画は事実を基にしてるから「アーヴィング対ペンギンブックス・リップシュタット事件」としてウィキとかに載ってるから、言ってしまえば結末がわかってしまうわけだが。(°▽°;)
個人的には凄い良かった。
リップシュタットさんがホロコーストや否定論者について公演を行ってる時にアーヴィングが急に入ってきて「侮辱しやがって!口論せずに逃げる気か!」と捲し立てて割り込んでくる。
そして、名誉毀損で英国でリップシュタットさんが訴えられることから事件が大きく発展。
ストーリー的にはトラブル発生→事件発生→弁護の準備→法廷バトルというシンプルな流れ。
英国で訴えるというのが曲者ですね^_^;
訴えた側、原告側に立証責任があるのではなく被告側に立証責任があるというのが凄い。
言ってしまえば、言ったもん勝ちみたいなところがある法律。
でもこのリップシュタットさんが怯まず自分の良心に従って強気にいく姿勢が良かった。
そして彼女の法廷弁護をするトム・ウィルキンソン演じるランプトンがまた良い味出す演技で!
しかし一方で、法廷バトル物としては少し弱い部分もあるかな。(事実モノなんで、いささかしょうがないが)
文書の誤訳、言い間違いや記憶違いといった些細な部分を指摘しまくって何とか立証するというバトル。だが逆にリアルで個人的には◎
そして、そこには濃密な弁護団の方針や準備。あれも駄目でコレも駄目、奴の狙いだ!といった色々と裏側というか事務弁護のシーンがリアルで楽しめる。
観終わった後、色々と思わせる良作だなと思いました^_^