欲しい結果を得るためには、相手を知って冷静に戦略を立てて闘こと、感情的に走ることはかえって不利な結果になる場合があるのだと感じさせられた映画だった。
裁判に負ける事は、歴史的な事実がひっくり返されることを意味する。デボラの背にすべてがかかっている。
否定論者のアーヴィンと肯定論者のデボラ。対立する二人。
デボラは良心に基づき正義感を持って行動する女性だけれど、感情に走りがち。それをアーヴィンに利用される。
ホロコーストがあった事は事実だ。それを前提とした上でアーヴィンの主張の綻びを探っていく。
デボラを支える弁護側スタッフの情熱と冷静さに感動した。
大量な日記からアーヴィンが差別思想を持っていることが示され、その思想によって事実がねじ曲げれて解釈されてきたことが明らかになる。
しかし、裁判で判決が出たにも関わらずアーヴィンには自分が間違ったことをしたという自覚はない。
それがかえって恐いと思った。