否定と肯定の作品情報・感想・評価

「否定と肯定」に投稿された感想・評価

眠たいときに見てはいけない
映画でした😴
ナチスによる大量虐殺はなかったと主張するホロコースト否定論者デイヴィッド・アーヴィングを、著書で非難して起こされたユダヤ人女性歴史学者デボラ・E・リップシュタットに対する名誉毀損訴訟。その顛末を描くガチな法廷劇。ホロコースト否定論の存在もさることながら、それがある程度支持されていたということがまず驚き。ホロコーストの存在を法的に実証するなんて簡単だろうと思ったが、敗戦時ナチスによる証拠隠蔽工作があって簡単じゃないとは知らず。ガス室で使ったガスとシラミ駆除用のガスは同種だったこと、それがガス室は無かったとする論拠になっていたことなど知らなかったことが多く興味深い。2000年当時に裁判長と法廷弁護士が、伝統重んじ中世の髪型鬘被るイギリスの法廷模様は失礼ながらちょっと滑稽。デボラ役のレイチェル・ワイズ、弁護団の戦略によって法廷では証言せず、やきもきしながら見守るだけで見せ場無く主演女優としてなんか気の毒。後半はすっかりトム・ウィルキンソンら眼鏡キャラ弁護団が主役な感じ。ティモシー・スポールが悪役然とした顔立ちでアーヴィングを憎たらしく好演。彼をイラつかせるために、目を合わせないで証言するって策略がちょっと子どもっぽいが効果あった模様。なかなか観応えのある知的な舌戦。デボラの弁護団への不信感が徐々に融解していく法廷外の細かいエピソードの挟み方がニクい。紙コップでビンテージワイン飲むお疲れ会が和む。
ニコ

ニコの感想・評価

3.0
TOHOシネマズ日比谷にて鑑賞。主演を務めるレイチェル・ワイズ演じる歴史学者の役立たず感が否めない。感情論に突っ走り、裁判において殆どお荷物になってしまっている。事実に基づいてるにしても、そこら辺をうまく脚色しても良かったのでは?
じゅんP

じゅんPの感想・評価

4.2
気の利いた「言葉」が躍動するアクションでもあり、機知に富んだ「言葉」が交錯するコメディもあり…。適切な表現かわからないけど、(めちゃくちゃ語気を強めて)面白い!!!

もちろん描かれた内容に関して言及したくなるし考えるべきなんですが、それ以上に作品の芯の部分に「言葉」を下支えする演出がさりげなく重ねられていて、見えやすさ・聞こえやすさ・わかりやすさで煙に巻かない確かな声が響いてくる。すごく映画的な攻撃手段。

思惑、利害、使命、願い、情報…自分が触れられるもの・触れられないものに絡まり合うたくさんの意図、意図、意図、意図、意図…。

結局、最初から最後までアーヴィングと戦ってたわけじゃなかったなぁ。よく見てよく聞いて、よく考えよっと。
昨年見逃した映画の中で最も悔やんでいる映画です。ちなみに今年で言えばバーフバリです。早く見ないといけない・・・まぁこの映画公開当時に足を骨折してしまってたからしょうがないけど・・・あれから1年かぁ~時が経つのは早いですね。


アメリカのホロコースト研究家のデボラ・リップシュタットが学生に向けて講義をしている所に、突然ホロコースト否定論者のデヴィッド・アービングが現れて、論争を勝手に焚きつけます。突然で失礼だし、卑怯なやり方ですけれど、またその間も録画を勝手に、黙って行ってもいます。さらにデボラに対してイギリスで名誉棄損で訴えを起こします。驚くべきことに、紳士の国英国では、被告が自身の無罪を証明しなければならない、という大変時代錯誤も甚だしい法律制度があります。もちろんアービングはその事を知っていて裁判を起こしているのですが。裁判で争う事にしたデボラは・・・というのが冒頭です。


差別主義者の権利も守らねばならないのでしょうけれど、まぁアービングが大変憎たらしく描かれていて、なかなか説得力あります。もちろん、本当にくだらない争いだと思いますし、アービングのやり方そのものが姑息で卑怯なので馬鹿らしいんですが、負けず劣らずデボラも感情的になるのでハラハラします。しょっぱなから、デボラが私はそのうち何かをする、という親のセリフをそのまま受け入れてて、すっごく不安定感バリバリです。


しかし英国!大丈夫かよ!よくこの状況で今までやってこれてますね・・・推定無罪の法則が通じないなんて、マジで全員が紳士と淑女なのか?(いや、そもそもアービングもイギリス人なんでダメじゃねぇか!)無い事を証明するのってすっごく難しいんですよ!だってカラスは黒い、を証明するのに、1羽も白いカラス(白じゃなくても、黒以外)が『いない』事を証明しなくちゃいけなくて、それってほぼ不可能。この映画で1番びっくりしたのはこの英国の法律の現状ですよ・・・マジでやべぇ。


とにかく、英国の裁判を扱った、しかも非常に現代的な問題に焦点をあてる映画で面白かったです。


英国の裁判制度、もしくはホロコーストについて知りたい方に、オススメ致します。
Popcorn

Popcornの感想・評価

3.6
ストーリーの流れや法廷での攻防はすごくいい。
起:最初はずっと我慢して
承:中盤はカウンターする
転:終盤はまさか敵がそんな奥の手がある?
合:エンディングはすごく気持ちいい………… でそんな感じ
honoka

honokaの感想・評価

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“卑怯者は安全な時にだけ居丈高になる“
1994年、アトランタ。ホロコースト研究で知られる女流歴史家デボラ・リップシュタットの講演の最中、突然客席の老紳士が発言を始めます。男の名はデヴィッド・アーヴィング。差別的思想と歴史修正主義で知られる悪名高き(但し特定の層には熱狂的に支持される)歴史家です。アーヴィングはデボラの著書の中で自らの名誉を傷つけられたとして、聴衆達にひとしきり思想信条などを声高に述べるや、その場はサッサと引き上げていきます。が、後日デボラの元に届けられた書面には、なんとアーヴィングがイギリスで彼女を告訴したと書かれていて…。

実話に基づく物語です。
面白い!!
…みなさまどうぞごらんください!!!!!
以上。

やっぱりもうちょっとだけ書きますよ。
ホントに興味深いお話ですよ、コレは。法廷ドラマではあるのですが、“イギリスで告訴”がポイントで、なんとイギリスは一般的な“原告側が有罪を証明する”形では無く、“被告側が自らの無罪を証明する”形で裁判が行われるそうなのです。つまり推定無罪が成り立たない。無茶苦茶!
で、そこを逆手に取ったペテン野郎アーヴィングが自らの名誉を手に学界に返り咲こうと企んでいる訳ですね。こらぁ燃えますよ!おら、やったらぁ!都合良く捻じ曲げたトンデモ歴史本なんか資源の無駄だ!パクリ元のリンクだけ貼っとけよ!お笑い番組の作家だけやってろ、ペテン野郎。(←何言ってるか分からなくてもいいです…☺︎リムーブ上等)

映画のスタイルは至ってオーソドックス。タイトルやテーマから想像する程、硬質なわけでも重苦しいわけでもありません!安心してお話に身を委ねられる安定感。溜飲もばっちり下がります!どこまで史実に忠実なのかは分かりませんが、人物設定がとても秀逸。レイチェル・ワイズ演ずるデボラは(立場的に当然なのですが)落ち着きがなく感情的で何処か脆そうに見えます。一方でティモシー・スポール演ずるアーヴィングは、常に自信に満ちていて取り乱さない。巧みな論法で印象良く立ち回る。正直、アーヴィングの方に説得力を感じてしまうような雰囲気もただよってしまうのですよね…。デボラしっかりしろよー!
感情的に成ってはいけません。決して彼等のルールで闘ってはいけません。彼等の発言が信用に足らないことを丁寧に解き明かすのです。但し、彼等の人格を貶めてはいけない。それでは同じ穴の狢。
名誉毀損をキッカケに、裁判の焦点はホロコーストの有無、ユダヤ人達の名誉と拡がりを見せ…

今、このタイミング、このテーマ。お分かりですね?もうグダグダ言いません!

ぜひごらんください!!!!
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