否定と肯定の作品情報・感想・評価

「否定と肯定」に投稿された感想・評価

saccharin

saccharinの感想・評価

3.9
いきなりホロコーストあり派と無し派でぶつかりあってテンションMAX!

法廷モノだけど分かりやすくてナイス!
 
主人公の弁護士、イカす!

敵役の情けなさ、笑える!

裁判の時のカツラ、何あれ!?

真実はいつもひとつ!(なのかな!?)
この映画から強く感じたことは2つあって1つには邦題にもされている両論併記の罠。最初から過激な異論は唱えてなくて、確かにユダヤ人の虐殺はあったが組織全体に下された命令ではない→そんなにたくさん殺してはいない→証言の諸々が矛盾している→よってホロコーストは捏造であるという風に段階を追って事実は歪められて行く。卑劣なのは「私達も残酷だと認識しているがどんな集団も汚い事をやり得る」と相対化する事。その言葉だけを取り上げるなら間違った事は言っていないので反論しづらく、中立を装って偏った与太話が自分は冷静かつ客観的であると思いたい人達に浸透して行く。どっかの島国で聞いたもとい現在進行形で聞いている話ですね。もう本当嫌です。どっちもどっちー♪とノンポリを決め込めると思っている輩には。そういう手合いが本当に中立だった記憶がない。握手を拒んだシーンは自称中立論者には大人気なく映るのかもしれない。だけど妥協したらいけない点は確かにあるのだ。

愚にも付かない歴史修正陰謀論など「アホが何か言ってるだけでまともな人は耳を傾けない」と無視してやりたい所だが、そうした結果がビューティフルジャパン。国に限らず自分が属する集団に対しては耳障りの良いストーリーを信じたくなりがちで、その気持ちにつけ込んで愛国商法が栄える。そんな流れに抗うには精神力に身の安全にお金のような多大なエネルギーが要求され、大多数の人は主人公達のように闘えるはずがないという現実を突き付ける。あなたが反ファシズム思想でも戦時中のドイツに生きていたならきっとナチスには逆らえなかったよと。この弱さが本作に感じた2つ目のテーマ。自分もいよいよヤバくなったら言えない。だからこそせめて今アクションを起こしてる人は出来る限り支援して足を引っ張るような事はやりたくない。

こうした映画が意識にまで染み込む人が多ければ良い。世間に評価される大体の創作物は正義を描いているはずなのに、現実では悪としか言えない価値観を支持している人が多いのを見るとその場限りの感動で消費されてしまっていると感じる。描かれたものを自分の中に生かすのが創作に救われたって事じゃないかな。この映画は事実を基にしているので多く救われる点があるはず。
さと

さとの感想・評価

3.6
イギリスでは訴えられた側が自分の正当性を証明しないといけないんだって初めて知った。

相手はネオナチみたいな差別主義者でこわいけど、裁判官の言っていたことで色々印象に残った言葉があった。
何を信じるのかは自由みたいな。

イギリスで訴えられたらたまったもんじゃない。
今でもそのシステムは変わってないのだろうか。
asm0830

asm0830の感想・評価

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自分の無知と闘う苦しさよ

最善と信じてやっていることが
明日には愚行に思えるかもしれない

では、黙るのか、消えるのか

きっとそれは違う

無知な自分ができること
それは、今を生きること
今、最善だと思える方法で
学びと歩みを止めないこと

ただただそれだけ
眠たいときに見てはいけない
映画でした😴
ナチスによる大量虐殺はなかったと主張するホロコースト否定論者デイヴィッド・アーヴィングを、著書で非難して起こされたユダヤ人女性歴史学者デボラ・E・リップシュタットに対する名誉毀損訴訟。その顛末を描くガチな法廷劇。ホロコースト否定論の存在もさることながら、それがある程度支持されていたということがまず驚き。ホロコーストの存在を法的に実証するなんて簡単だろうと思ったが、敗戦時ナチスによる証拠隠蔽工作があって簡単じゃないとは知らず。ガス室で使ったガスとシラミ駆除用のガスは同種だったこと、それがガス室は無かったとする論拠になっていたことなど知らなかったことが多く興味深い。2000年当時に裁判長と法廷弁護士が、伝統重んじ中世の髪型鬘被るイギリスの法廷模様は失礼ながらちょっと滑稽。デボラ役のレイチェル・ワイズ、弁護団の戦略によって法廷では証言せず、やきもきしながら見守るだけで見せ場無く主演女優としてなんか気の毒。後半はすっかりトム・ウィルキンソンら眼鏡キャラ弁護団が主役な感じ。ティモシー・スポールが悪役然とした顔立ちでアーヴィングを憎たらしく好演。彼をイラつかせるために、目を合わせないで証言するって策略がちょっと子どもっぽいが効果あった模様。なかなか観応えのある知的な舌戦。デボラの弁護団への不信感が徐々に融解していく法廷外の細かいエピソードの挟み方がニクい。紙コップでビンテージワイン飲むお疲れ会が和む。
ニコ

ニコの感想・評価

3.0
TOHOシネマズ日比谷にて鑑賞。主演を務めるレイチェル・ワイズ演じる歴史学者の役立たず感が否めない。感情論に突っ走り、裁判において殆どお荷物になってしまっている。事実に基づいてるにしても、そこら辺をうまく脚色しても良かったのでは?
じゅんP

じゅんPの感想・評価

4.2
気の利いた「言葉」が躍動するアクションでもあり、機知に富んだ「言葉」が交錯するコメディもあり…。適切な表現かわからないけど、(めちゃくちゃ語気を強めて)面白い!!!

もちろん描かれた内容に関して言及したくなるし考えるべきなんですが、それ以上に作品の芯の部分に「言葉」を下支えする演出がさりげなく重ねられていて、見えやすさ・聞こえやすさ・わかりやすさで煙に巻かない確かな声が響いてくる。すごく映画的な攻撃手段。

思惑、利害、使命、願い、情報…自分が触れられるもの・触れられないものに絡まり合うたくさんの意図、意図、意図、意図、意図…。

結局、最初から最後までアーヴィングと戦ってたわけじゃなかったなぁ。よく見てよく聞いて、よく考えよっと。
昨年見逃した映画の中で最も悔やんでいる映画です。ちなみに今年で言えばバーフバリです。早く見ないといけない・・・まぁこの映画公開当時に足を骨折してしまってたからしょうがないけど・・・あれから1年かぁ~時が経つのは早いですね。


アメリカのホロコースト研究家のデボラ・リップシュタットが学生に向けて講義をしている所に、突然ホロコースト否定論者のデヴィッド・アービングが現れて、論争を勝手に焚きつけます。突然で失礼だし、卑怯なやり方ですけれど、またその間も録画を勝手に、黙って行ってもいます。さらにデボラに対してイギリスで名誉棄損で訴えを起こします。驚くべきことに、紳士の国英国では、被告が自身の無罪を証明しなければならない、という大変時代錯誤も甚だしい法律制度があります。もちろんアービングはその事を知っていて裁判を起こしているのですが。裁判で争う事にしたデボラは・・・というのが冒頭です。


差別主義者の権利も守らねばならないのでしょうけれど、まぁアービングが大変憎たらしく描かれていて、なかなか説得力あります。もちろん、本当にくだらない争いだと思いますし、アービングのやり方そのものが姑息で卑怯なので馬鹿らしいんですが、負けず劣らずデボラも感情的になるのでハラハラします。しょっぱなから、デボラが私はそのうち何かをする、という親のセリフをそのまま受け入れてて、すっごく不安定感バリバリです。


しかし英国!大丈夫かよ!よくこの状況で今までやってこれてますね・・・推定無罪の法則が通じないなんて、マジで全員が紳士と淑女なのか?(いや、そもそもアービングもイギリス人なんでダメじゃねぇか!)無い事を証明するのってすっごく難しいんですよ!だってカラスは黒い、を証明するのに、1羽も白いカラス(白じゃなくても、黒以外)が『いない』事を証明しなくちゃいけなくて、それってほぼ不可能。この映画で1番びっくりしたのはこの英国の法律の現状ですよ・・・マジでやべぇ。


とにかく、英国の裁判を扱った、しかも非常に現代的な問題に焦点をあてる映画で面白かったです。


英国の裁判制度、もしくはホロコーストについて知りたい方に、オススメ致します。
Popcorn

Popcornの感想・評価

3.6
ストーリーの流れや法廷での攻防はすごくいい。
起:最初はずっと我慢して
承:中盤はカウンターする
転:終盤はまさか敵がそんな奥の手がある?
合:エンディングはすごく気持ちいい………… でそんな感じ
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