Jimmy

牝猫たちのJimmyのレビュー・感想・評価

牝猫たち(2016年製作の映画)
2.7
日活ロマンポルノ・リブート企画のうちの一作。
白石和彌監督、けっこう頑張った。今回のリブート企画の中では一番の出来かも。

池袋を舞台に描かれる(決して若くはない)女性たちがデリヘル嬢として仕事するうちに様々なドラマが生まれていく。
彼女たちは、ネットカフェ難民だったり、シングルマザーだったり、不妊症だったりする。

ネットカフェ難民の女はデリヘル嬢として派遣された10年ほど部屋から出ていない男とセックスする。(後半のビル屋上での強風の中でのセックスシーンは寒そうである。)

シングルマザーは、子供を他人に(金渡して)預けている間にデリヘル嬢の仕事する。
漫才している男と知り合いになっていく。
この子供の上空で風が吹いて、木が揺れて、手に持っているオモチャの怪獣が空を飛んでいくシーンは、ややシュールである。

不妊症の女は、結婚しているが、夫が若い女を作ったりしているので、自分もデリヘル嬢している様子。

物語の途中で、SMクラブでの緊縛シーンがあるが、ここで白川和子を出演させているあたりは、日活ロマンポルノへの表敬を感じる。

物語もしっかりしていて、ロマンポルノっぽく所々で濡れ場が入って、結構良くできた映画。

池袋を舞台にしているので、新文芸坐(映画館)の隣のビルまでは映っているのだが、惜しいところで新文芸坐が映らなかったのは、惜しかった。
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