はる

牝猫たちのはるのレビュー・感想・評価

牝猫たち(2016年製作の映画)
4.5
面白かったですね!かなり好きな作品ですコレ!
日活ロマンポルノのリブートプロジェクトのうちの一本という事で、撮る前に監督には色々な条件が提示させられたんですってねコレ。
・総釈80分前後
・10分に1回の濡れ場
・製作費は、全作品一律
・撮影期間は、1週間
・完全オリジナル作品(脚本)
・ロマンポルノ初監督であること
ネットからサラッと拾ってきました。こんなルールで園監督、中田監督、塩田監督、白石監督、行定監督らが任されたと。先日、園さんのやつは観たんで、ついでに白石和彌監督の観とこって感じですかね。
3人の風俗嬢と彼女らを取り巻く人間模様を描いたお話ですね。あ、正確に言うとデリヘル嬢ですかね。よく映画なんかで描かれる風俗嬢って妙に悲観的なイメージが多い気がするんですけど、この映画に出てくる女の子達はとっても普通なのが良いですね。普通に会社勤めしてる女の子と同じですよ。悲しくて泣きたくなる時もそりゃありますけど、同僚とランチしたり、遊びに行ったりだって勿論する訳ですよね。
彼女達を買う男達は若いイケメンから年老いた爺さんまで、これまた幅広〜い訳でそんな男達とのセックスシーンも見どころですね。お客さんの中にはとろサーモンの村田さんも出てくるんですけど、いやぁ〜演技が上手い!ホントに上手くてびっくりでしたよ!ちなみに相方の久保田さんは緊縛パーティみたいなので吊るされてます笑、ここ爆笑してしまいました。
3人のお嬢はそれぞれ全く異なるキャラクターなんですけど、私はやっぱり雅子ちゃんが好きでしたね!里枝さんもめちゃくちゃ良い人なんですけど、雅子ちゃん可愛いんですよ。結衣さんはこの3人の中でリアリティを出すための汚れ役といった感じですかね、嫌な女なんですよ。
雅子ちゃんが常連のイケメン君の家に突然現れて、泣きながら後ろから抱きつくシーンで、イケメン君が何故だか彼女を拒むんですね。最初はおいおい何やってんだ!と思ったんですけど、このイケメン君はお金を払って風俗嬢としての彼女を抱く事は出来ても、1人の女性として彼女を受け入れる勇気が無く、とても臆病なんですよ。女の子達だけでなく、客である男達にもドラマがあるのが良いんですよ。
風俗の店長役が音尾君なんですけど、音尾君が出てるシーンは全編コメディで良かったですね笑、最後のくだりといいかなり笑いました。
そしてあの2人が夜の街に去っていくラストシーンがまた良いんですよね〜なんか期待せず観たんですけどかなり盛り上がってしまいました。気が向いたら他の3本も観てみようかな。
はる

はる