Jun55

君の名前で僕を呼んでのJun55のレビュー・感想・評価

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)
4.5
ロンドンにいた時にイタリアが大好きで何度も訪れた。
舞台が北イタリアということで、当時を懐かしむ思いと、やはり贅沢な暮らしというのは、こういうことなのだろう、と感慨に耽る。

映像がとても美しく、男優二人のケミストリーも素晴らしい。
青年のピュアなファーストラブがメインテーマだと思うのだが、自分自身は親子関係の部分に胸が熱くなった。
特に後半に出てくる父親のモノローグ。子供が一流のものに触れること、興味に境界を設けず奨励すること。

Timothée Chalametの存在感も大きい。
彼はフランス系アメリカ人で愁いのあるラテン系美男子。
Lady Birdにも出ていて、そこでは余り印象が強くなかったけれども、この映画では見違えるような存在感。

そして、この映画の魅力はバラエティに富んだ数々の音楽。
青年の時の想い出が詰まったような曲「Mystery of Love」はとても甘酸っぱく、お気に入りの名曲。
坂本龍一の音楽が使われていることも嬉しい。

80年代のイタリアであれば、カトリック国でもあるし同姓愛はタブーだったのだろう。それを最高の美しさで表現するところは、昨年の「Moonlight」にも通じるメッセージを感じた。
Luca Guadagnino 監督が#Metooについて語っているインタビューがあるが、昨今のセクハラの訴えに関して、この映画は 'antidote'になるとしている。Young two boys have no sense of power of one another.