この映画の美しさに何度溜め息を吐いたか数えきれない。ずっと絵画を眺めているような気分だった。
・ストーリー ★★★★★
変に刺激的なエピソードを入れていない。愛の告白をするシーンも自然な流れで、具体的には言わないところがまたリアリティを感じる。
(ストーリーのネタバレ感想はコメント欄に追記します)
・キャラクター★★★★★
ティモシー・シャラメとアーミー・ハマー
生きるギリシャ彫刻のよう
美しい2人が出会ったら惹かれ合うのは必然
ティモシーくんの美しさは神がかってる。同じ人間とは思えない。そして表現のバリエーションがすごい。ピアノをいたずらっぽく弾いてみたり、女の子とダンスするオリヴァーを見つめる時には刺すような鋭い視線を投げてみたり。エリオのなかなか表に出せない秘めた感情を上手く表現していた。天から二物も三物も与えられてる。
オリヴァーは始めは大人の態度を見せていたかと思うと、関係が深まるにつれてエリオとはしゃいでみたり、少しずつ感情を露わにしていく。本当はもっと早くこうしたかったんだという想いが伝わってくる。
あとアーミー・ハマーは脚が長過ぎ!おそらく股下1メートルはある!身長194cm!膝下なんであんな長いの?!って脚の長さが気になって仕方なかった。
そして2人を取り巻く登場人物が魅力的。
複数の言語を話す知的で美しい母親と優しい父親というエリオの両親。
父親役のマイケル・スタールバーグは、シェイプ・オブ・ウォーターでも複雑な恋人達の味方。(というか美しい半魚人の味方?)
エリオとオリヴァーそれぞれに想いを寄せる女性達も良かった。
・オシャレ度 ★★★★★
映像の質感や色味が80年代に撮影した物にみえる。構図やインテリアの配置も計算され尽くしてる感じで、一つ一つのカットが絵になる。
ピンボケやフレアの使い方もカッコいい。
音楽もなんだ!シャレオツ過ぎ!
なんなんだあの世界観!!
全部が嫉妬する美しさだよ。
・エンタメ度 ★★★★★
80年代のダンスや流れる音楽ファッションも観ていて楽しいし、川で水を掛けたり山で追いかけたりお互いの名前を叫んでみたりと、観てるこっちがくすぐったくなるようなイチャイチャぶりも80年代風なのかな(笑)嬉しくてニヤけてしまう。
・メッセージ性★★★★★
エリオの父の言葉がそのままこの映画で伝えたいメッセージじゃないかと。忘れない。
こんなにも美しい映画が作れるのかと、始めからずっと電流が走っているような衝撃でした。軽く震えてたと思う。(美しいしか言ってない)
公開から4日目に観に行ったのに、既にパンフレットが完売していました。公開初日に行くべきだったと後悔。地元では今のところ1館しか上映していないのでパンフレット難民です😹
とりあえずサントラから2曲ダウンロード!