ペイン

君の名前で僕を呼んでのペインのレビュー・感想・評価

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)
4.0
映画秘宝の年間ベスト10には間違いなく入らないであろう高貴で甘美な映画だが、良い映画でした(笑)

監督の前作「胸騒ぎのシチリア」とテイストは似ているものの、その数段上のネクストレベルに到達した作品と言えよう。

序盤から丁寧に丁寧に積み上げられていく展開と、極力セリフを省き感情を吐き出すシーンを排除した演出には非常に好感を持った。

4.5点なのはまだ自分がどこか100%この作品を咀嚼できてないなような気がするからで、見返すうちに確実に5億点になる気がする。

出てくる男、女みんな彫刻のように美しくてあまりに浮世離れしているが、それがちゃんとこの作品においてはプラスになっている。

特に“レオナルド・ディカプリオ以来の才能”と大絶賛されているティモシー・シャラメ君の美しさと、まるで実生活でも何人もの男と関係を持っているのかと思わされるほどの自然な演技は絶品。正直、私はレオナルド・ディカプリオどころかアラン・ドロンの再来だと思いましたよ。だって「太陽がいっぱい」を思い出しましたもん。

終盤、ロビン・ウィリアムズ似の父親がティモシー・シャラメ君に語りかける言葉には超絶グッときて涙が出そうになったし、心底心が救われた気がする。

でも私が一番記憶に残っているシーンはティモシー・シャラメ君がアーミー・ハマーに“かまってよ~”と言わんばかりにキンタマを何回もグッと握りしめるシーン(笑)

てなわけでなんだか思っていたよりも劇場が所々笑いに包まれていて良い雰囲気で観れて良かったです。これはLGBTコメディです。

2000年以降、LGBT映画は「ブロークバック・マウンテン」「キャロル」「ムーンライト」「パレードへようこそ」など数々の傑作が生まれたが、本作もそれらの作品と一緒にこれからも語り継がれるだろう。