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君の名前で僕を呼んでのsaiのレビュー・感想・評価

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)
3.7
観てきた、遂に観てきた。
まず一言。
ティモシーのもつセクシーさ・官能美は古代彫刻にも匹敵するレベル。綺麗な方です。将来期待大。

作品の見所や美しさについては他の方々が見事な着眼点でまとめて下さっているので、個人的なところだけ。
本作は「ムーンライト」にも近いものを感じた。そういう意味では昨年に引き続き、アカデミーの評価は興味深いです。
勿論、本作はイタリア、ムーンライトはアメリカ。主人公の家庭環境から文化、時間の流れから作品の終わり方など、何から何まで全く異なるのですが、それでも主役の子たちが涙した理由は似ている。
本作ではありがたいことに、エリオの父は語りかけの中で、帰国したオリヴァーは電話越しにきちんと説明をしてくれている。
「特別な友情」とあくまで控えめな表現ではあるも父も母もその在り方に寛容さや理解を示すが、オリヴァーは「父なら矯正施設に送られていた」と話す。
ムーンライトに比べ、よりはっきりとした関係性の表現、言葉の表現が見え、1年でここまできたかと思いながら観ました。

17歳という若さ故に自身の感情に動揺しながらも激しく求め、賢さ故に状況を理解し悲しみに暮れているのがほんと、観ていて辛かった。
エンドロールまで見るべき作品。泣けます。

とっても小さいことだけど、どんなにいい感じに盛り上がってるシーンでも、バックミュージックをバツンと切って次のシーンに移るのが慣れなくてちょっぴり気になった。あ、馴染ませないのねっていう。
sai

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