鰯

君の名前で僕を呼んでの鰯のレビュー・感想・評価

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)
4.7
アプリコット

1983年の夏、北イタリア。17歳のエリオは大学教授の父の助手としてやってきたオリヴァーと出会う。自信家に見えるオリヴァーに初めは反発するエリオだったが、徐々に2人の距離は縮まっていく

ノックアウトされました。美しい恋模様だけれど、美しいだけじゃない。苦さも含めて全部詰め込んだような圧倒的な魅力に溢れています。笑えるシーンもしっかり入れてて大満足。正直この2人とこの美しいロケーションに音楽なら何時間でも観てられる
主演のティモシー・シャラメは、観始めたとき清廉潔白すぎて受け付けない感じがしたんですが、どんどん引き込まれていきました。本心を語らずとも、自分の感情に気づいていく様子が見てとれました。ラストシーンは他でなかなか見たことのない長回し。大好きになりました
アーミー・ハマーはかっこよすぎてずるい。こんな人いたら男女問わず好かれるでしょうね。精悍な顔立ちで自信家に見えるけど、どこかミステリアスな一面も。本当にずるい

カットが少なくてじーっくり見せてくれたので、「この人どこまで歩いてって何する気なんだろう」という少し不安感までありました。自分が勝手にイメージしてるカットが切れそうなところできれないんです
音楽とストーリーは完全に合致。タイミングもメロディも文句なし。

その上で純粋にロケ地が綺麗で小旅行に来たような気分にもなれます。

もう一度初めから見て2人の表情や小道具、アカデミックな話からさらに魅力を引き出したい作品
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