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君の名前で僕を呼んでのfujijunのレビュー・感想・評価

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)
3.0
過ぎ去った季節とか、もう失った青春や若さとか、すっかり自分は鈍感になってしまったのかもと心の機微の細やかさに感動したり切なくなったり。

そして幸せとそこに落ちる影や後ろめたさ、悲しみとか、祝福とか、周りからどう扱われるかとか、自分を制御したり、制御できないことに戸惑ったり、イタリアのけだるい暑さと、みずみずしく熟した果実と、プールや湖の心地よさと、豊かな環境と知性あふれる家族と、もう思い出すだけで胸が締め付けられそうな「夏」っていう季節が持つ切なさを全部丁寧に丁寧に描かれた作品に、感動したのはもちろんそうなんだけど、24歳と17歳というのに引っかかってしまったのはある。
常に汗ばんだ胸元から胸毛が見えてるアーミー・ハマーが24歳の大学生には見えなくて余計に。

アーミー・ハマーは大好きだし、端正で自信家で血筋の良さを感じる立ち居振る舞いのオリヴァーというキャラクターをとてもよく体現してるけれども、もう少し若く見える俳優さんにキャスティングできなかったのかな…。

あの落ち込んでふさぎこむエリオにお父さんが語る言葉のおかげで、納得はするけども。でもやっぱり不安になる。同い年の子たちよりずっと大人びてるとはいえ、そもそも成人した24歳と、17歳。
17歳は私には十分子供に思える。
そういうことではなく、あの夏体験した恋愛が一生ものだという物語なのはわかるんだけども、頭でわかっても理性が拒否してしまうというかんじ。
肉体関係を持つことだけが愛情表現ではないとも思うし。

エリオが、あの女の子に、オリヴァーに言われた事をそっくり言ってみせるの、痛々しくて辛い。
痛みを感じたことを他人に、しかも自分に好意を持ってるのを知ってる相手にこそやってしまう行為って、どうしてやってしまうんだろう。
全く覚えがないわけではないけども残酷だってわかってるのにな。