お魚ハウス

君の名前で僕を呼んでのお魚ハウスのレビュー・感想・評価

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)
4.1
80年代のイタリア、夏。
17歳のエリオは、大学教授である父のもとにやってきた大学院生オリヴァーと出会う。
ふたりの間に徐々に生まれた特別な感情は、やがて激しい恋へと燃え上がる。
しかし、夏の終わりとともに別れの時は近づいていた…。

とにかく「美しい」の一言に尽きる、という感想が多いけれど、
個人的には美しさの中に突き上げるエロスを感じて、息をのむ瞬間がいくつかあった。
たぶんそれはエリオ(とオリヴァー)を客観視できなかったからだと思う。
イタリアの夏、教授の父と優しき母、年上の聡明でチャーミングな青年。
日本で生まれ育った自分にとって非日常的なシチュエーションなのに、
まるで自分がその場にいるかのようなドキドキを感じるのだ。
誰かを好きになる気持ちをしばらく忘れていたけど、
気持ちが通じかけてはほどけていくようなもどかしさを久しぶりに思い出した。
「ひと夏の切ない経験」というとチープな感じがするけど、この映画はまさしくそれです。
ただし、この先もずっと忘れることのない、たったひとつの経験。

【個人的に琴線に触れたシーン】
・主演ふたりのビジュアルがたまらん。エリオに関しては劇中9割上裸、オリヴァーは短パンにシャツ。
・だからこそラストシーンの冬の装いに、胸がギュっとなる。
・エリオがオリヴァーの身につけているものにほんのり執着する感じ、わかるわかる。
・両親、最高だな。勉強することは人の心を育てることなんだ。
・ふたりがはじめて結ばれる夜までの一日の見せ方。私も何度か時計見そうになったわ~。