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君の名前で僕を呼んでのgraceのレビュー・感想・評価

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)
4.3
もう戻らないいつかの夏の青空を思い出した。あのとき感じた痛みを喜びを、笑うような大人に私はなりたくない。果実から汁が滴り落ちるように、甘く切ない物語は私達をイタリアの夏に誘う。エリオ、オリヴァー、父、母、マルシア、全ての登場人物の気持ちが痛いほど刺さるからこそ全てが愛おしい、何も失いたくなんてなかった。でも失うからこそ得たものもある、それが人生なのだと作者は己自身に言い聞かせているような気がした。
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