きよこ

君の名前で僕を呼んでのきよこのネタバレレビュー・内容・結末

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

はじめから、エリオのサングラスが妙に気になってた。心がソワソワした。オリバーへの熱い視線をそっと目隠ししてくれてるから。


ある日、オリヴァーと気持ちが通じあってから、エリオ目線から、すーっとさりげなくオリバー目線に切り替わったときは、観ている私にもなんとも言えない鳥肌と多幸感が訪れた。彼の想いが全面に溢れているから。とても素敵だったなあ。。。美し過ぎて古代ギリシャにタイムスリップした気分(#^.^#)


『痛みを葬るな。感じた喜びで満たせ』
語らない愛の形。

ああ、朽ち果てた心に突き刺さる。





ある80代の女性の話。母の介護もあって結婚せずに一人で生きてきた彼女。

『私はずっと一人だったけど、母の介護が出来て幸せ。でも今は一人では生きていけないことはわかってる。みんなにたすけられているの。心から感謝しかない。実は死ぬのを今か今かと待っているんですよ。』と優しい語り口で淡々と達観して話してくれた。

彼女にも愛する人がいただろう。それは異性や同性、禁断の愛だったかもしれない。しかし、彼女は迷わず家族を守る事をえらんだ。それが彼女の愛だった。彼女の彩りはどんなだったのだろうかと秘かに思いを寄せる時間。彼女のこれからの日々の安寧を願ういとおしい時間だった。



本気で誰かを好きになること。
より深い愛にかわる瞬間。
幸せで仕方がないから。
それは時には許されないことかもしれないけど。
全てを甘んじて受け入れる覚悟があればいい。

傷や痛みも喜びや悲しみも。
出逢いは奇跡的で刹那的で普遍的なもの。
神様が与えてくれた試練だから。
重たい病にも似ている。
全ては自分次第。

愛は神様からのかけがえのない素敵な贈り物。

ずっと愛していこう。

彼らのように。
きよこ

きよこ