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君の名前で僕を呼んでのkabcatのレビュー・感想・評価

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)
3.9
男性どうし、ということを除けばひと夏の恋を描いた定番的な物語ではあるが、美しい夏のイタリアの風景と、そこでゆったりと暮らす人々の生活をバックにふたりが結ばれるまで時間をかけて丁寧に描かれているのがよい。
性的な描写も少なからずあり、若い主人公が自分の性衝動を抑えきれぬ部分などはあからさまではあるが、描写は一線でとどまっており、上品さが保たれている。後半結ばれてから別れまでは、ややダレ気味になるが、最後の父親とのシーンできれいに締められてから、美しく感傷的なエンドロールを迎えるところが、定番モノとは一線を画している。
坂本龍一やサフジャン・スティーヴンスなどが使われたサントラも印象的だった。
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