やた

君の名前で僕を呼んでのやたのレビュー・感想・評価

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)
2.5
けっこう前に観たのに、色々考え過ぎて長らく書けなかった。
櫻井孝宏の声でこんな美しい男二人の物語を紹介されたら、観ない選択肢は存在しないと張り切って観に行ったけど、とにかく合わなかった。
景色と主役二人の美しさは期待以上だったけど、画力の高さだけしか長所がない商業BLを読んだ後の気分になった。

観た後に色んな考察を読んで、なるほど〜と思った部分も多かったし、とにかくたくさん考えた上で作られた作品だということは理解出来たし、それについては興味深いと思ったけど、考察しないと人物の気持ちに寄り添うことが出来ない作品は、自分は好きじゃないなと思った。

とにかくオリバーの行動が愛せない。彼も大人に見えて不安定なんだろうし、エリオへの想いがそうさせることもあるんだろうけど、衝動と思うには狡猾に見えるし、計画的ならもっと賢く立ち回ってほしい。
「何ひとつ忘れない。」というキャッチコピーは美しいけど、オリバーにとってエリオとの恋はそこまでだったのかな?と疑ってしまう。
もちろん不安定な人物が嫌いとかではなくむしろ好きなので、ただちゃんと愛せるように描いて欲しかったな。

また違う時期に観たら印象が変わるかもしれないし、小説版が気になってはいるのでいずれ評価は変わるかもしれない。



みんな大好きアプリコットのシーンより、翌朝いきなり自転車に乗ったり川に入ったりしてる方が気になってそわそわしてしまった。
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