mrかっちゃん

君の名前で僕を呼んでのmrかっちゃんのレビュー・感想・評価

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)
4.3
一夏の淡い恋を美しくも悲しく描く同性愛の作品。
男性同士の恋愛をテーマにしてますが、
今まで観た作品より最も美しく人を愛する喜びに満ち溢れているように思えた。

17歳のエリオは大学教授の父親の手伝いでやってきた24歳のオリヴァーに出会う。
一夏のだけと知っていたのに強く、激しく惹かれ合い反発しあいながらも距離を縮めていく2人をイタリアの美しい風景と音楽と共にゆっくり描き出している。

主役の2人の演技がとても良かった。
僅かな視線や表情1つで感情を見事に表現してました。
極力セリフは抑えて演技だけで関係を演出する監督の手腕も素晴らしいです。
揺れ動く心の模様から2人の関係性がしっかりと伝わってきます。
何より2人が初めてを経験した後の朝のシーンがなんとも言えない空気感があり微笑ましくなった。

最初エリオはオリヴァーに惹かれていく自分の心に戸惑い、女の子と関係を持ったりしていくのですが、その経験を重ねるたび彼への想いが強くなっていくのをただ感じていく。

人が恋に落ちていくプロセスをこの作品は描きだしているように思えた。

突然ですが、以前お付き合いしていた方は10歳以上も歳の離れた女性の方で遠距離ということもあり残念な結果に終わりましたが。
それでも、好きになることに理由は要らなかったし気持ちは本当だった。
未熟で経験の少ない僕ですが、あの時は本当に喜びに満ちていたと思います。
誰かを好きになることは性別、年齢、人種を問わず人間に与えられたもっとも素敵なこと。

誰かを愛するという行為は人生を豊かにしてくれるのだと思います。
その結末がどんなに苦しくて辛くても。

そんな人生における誰もが経験したであろう恋の喜びと悲しみの瞬間をこの作品は切り抜くことに成功していると思います。