何を美しいとするかは色々と変わるだろうが、美しいものを愛でる文化は冒頭の像でも明らかなように昔からのことであるので、美しいものばかりのこの映画は当然その美しさだけでも観ていられる、という珍しいもの。また、美しさというものは造形だけでなく、何かを感じている発露としての姿であったり、その心持ちであったりするわけだと思いますが、見目麗しいひとのそういう姿であればどうか?相乗効果です。そしてさらにそれを美しいロケーションとみずみずしい撮り方で、もう相乗相乗効果です。
ただ、誰もが美しすぎて、ひねくれているわたしはきっとどこかで悲劇的なことが起きるのではと思っていたため、肩透かし感があったのも事実です。
そんな美しさだけではなく、映画的には第一次大戦のモニュメントの周りを分かれて再会するシーンの、最初からみなぎっているただならぬ感じはすごかったと思います。知らないことはないのか?あたりからもうビンビンきてた。