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君の名前で僕を呼んでのデイのレビュー・感想・評価

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)
3.8
圧倒的な青い空のパッケージ写真と
「君の名前で僕を呼んで」というタイトルに惹かれて鑑賞。

う、う〜ん。
私ににとって、こういう映画なんだろうなーって思っていたことに対するたくさんの誤算?みたいなものが生じました。

イタリアの青い空と青い青い海を想像していたけれど
映画の舞台は北イタリアの避暑地でした…。
海のような湖が出て来たけど…。

1983年の北イタリア。

主人公エリオ演じたティモシーシャラメくんの顔が美しいのなんの!!
に反する17歳にしてはペッタンコな少年のような身体つき。
細い腕に巻きつけたカシオ?の安っぽい時計とミサンガが凄く印象に残る。
首に光る銀のネックレスも。
裸に海パンも良かったけれど、オリヴァーのシャツ(ブカブカでデカい)を羽織っているエリオもまた素敵でした☆

80年代のヒット曲も映画の中でチラリと流れるけれど
エリオがヘッドフォンで聴いているのはそんな音楽じゃない。
自分で曲も作るし、ギターも弾くし、ピアノも弾けるし。
英語の他、イタリア語とフランス語も堪能。

夏の避暑地で本を読んだり、音楽作ったり。
やや、退屈感がある日常…時間がゆるりと流れている感じ。

パパはアメリカの名門大学の教授。
ママもドイツ語も分かるし。
なかなかのインテリ家族なのです。(ママ、美人で素敵☆煙草を持つ姿も美しい)

オリヴァー演じるアーミーハマーは若い頃のアランドロンにソックリ!!
背が高くて手足が長いー。
でも24〜5歳には見えなかったです。


この映画は"ホモセクシャルものの映画"と一括りにするよりも
その年の夏に"たまたま"恋をした相手が"同性"でした。
というほうが合ってると思う。

なんとなく気になっている相手に対して、つっけんどんな言葉遣いや態度になってしまう感じ。
自分でも分からないモヤモヤ感。
なんでこんなにイライラしてモヤモヤするんだろう?
なエリオくんの心情が前半は描かれていて…
フランス人のカノジョもいるのに…。

エリオとオリヴァーが自転車に乗って出かけるシーンが何度となく出て来ますが、イタリアならではの絵になる光景。
1980年代というよりも、もっと古い1950年代終わりから1960年代を思わせる…画面。
本屋さんのシーンとか。

まだ、お互いの心と身体が触れ合いそうで触れ合わない…草っ原に寝そべるシーン…。
(もう殆ど忘れちゃったけれど、「モーリス」を思い出しました。)

アプリコットが成る樹。オリーブの葉っぱ。
太陽。鳥と蝉の鳴き声。
自然に溢れた庭。

エリオの鼻血…。

エリオがオリヴァーと両想いと分かってからのラブシーン。
大きな男の人に抱っこされちゃった男の子みたい…エリオ可愛い(^-^)☆

なんだか、デコボコカップル。年の差カップル。
年が上だからこそ、オリヴァーはなかなかエリオを受け入れなかったのかも…。
でも、エリオの身体にやたらと触れたりサインは出していたのよね。

「君の名前で僕を呼んで」
すなわち
「自分の名前を叫ぶ」
これが、2人にとっての「愛している」の"暗号"となっているところ。

エリオが叫ぶ
「エリオー!!エリオー!!」
オリヴァーも叫ぶ
「オリヴァー!!オリヴァー!!」

でも、オリヴァーはアメリカに帰ってしまう。

エリオのママの気の遣い方。
そして、エリオのパパの言葉。ビックリ!!(T_T)。そっか…。

クリスマスの日(ユダヤ人だからハッピーハヌカー♪)オリヴァーから掛かって来た電話で
両親に背を向けて、肩を震わせて泣くエリオ
に止まる一匹のハエ。

エリオにハエが止まっているシーンが2〜3回出て来て…
それはエリオがいつもアプリコットの香りを放っているからなのね…。

アプリコットの使い方。秀逸。
オレンジ色のアプリコットジュースが美味しそうでした。


wikiにて
この映画は原作の物語の途中までしか描いて無いらしい…。
続編作られるのかもしれない?!


って、レビュー書いていると色々とシーンが蘇って来て、あ、でも好きかな?とか…思い直したり…しますね(^_^;)…。

この映画に散りばめられているヒントみたいなのを全て見つけられて無いのかも。

もう一度観たい。
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