DZ015

君の名前で僕を呼んでのDZ015のレビュー・感想・評価

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)
4.0

北イタリアの避暑地。24歳の大学院生オリヴァーにほのかな恋心を抱く17歳のエリオ。画面越しにイタリアの爽やかな風を感じる美しくも儚い白昼夢のような作品。名場面も多々。もっとほのかな同性への恋心を描いた作品を想像していたが意外と直球。思えばそれこそが恋だったか(遠い目)。
.
二人の美青年の心の機微を丁寧に表現する演技も演出も素晴らしいが、特筆すべきはラストの父親の言葉。傷心のエリオに向けての言葉ではあるが、老若男女問わず観るものすべてに響く言葉の応酬。こんなの泣く。ありのままの息子を慈しむ両親の姿に心を打たれた。
.
善人しか登場しないさまざまな「愛」に満ちた傑作。大好きなスフィアン・スティーヴンスが音楽を担当しているのも嬉しい(坂本教授も)。
DZ015

DZ015