あんぬ

君の名前で僕を呼んでのあんぬのレビュー・感想・評価

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)
4.9
[ロマンス]
■あらすじ
北イタリア避暑地で過ごしている17歳のエリオは、大学教授である父が招いた24歳の大学院生オリヴァーと出会う。
一夏を過ごすうちに、エリオはオリヴァーへの気持ちの変化に気づいていく。


↓以下、ネタバレ含む感想
最高かよ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!
シナリオももちろんなんですけど、北イタリアの夏最高やん~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!
風景や画の色ががめちゃくちゃいいです!!!
絵画の中みたい。その中で過ごす登場人物たちも絵画の中の一部みたい。美しい。

オリヴァーの飄々としていて、スマートで、モテモテで、
何考えているかわかんないつかみどころのない所に、エリオがイラついて子どもの反抗期みたいになったり、噛み合わない時が17歳らしくてかわいい。
ただ、第三者視点で観るとオリヴァーほんとにエリオ大好きだね?
エリオを自分側(同性愛者)にしないためにいつも境界線をひこうとするけど、不意に、オリヴァーの"エリオに対する抑えられない気持ち"が行動や言葉に出る時めちゃくちゃ良い。

初見ではオリヴァーがエリオにかける言葉の本質が理解できなかった。
けど、最後の電話で話していた「僕の父なら矯正施設に直行だ」にオリヴァーが取り巻く環境が現れていて、彼は同性愛者であることを隠さないといけない環境に生きていることがわかる。
せっかく自分が大好きな人(エリオ)と想いを通じ合えたのに、なんとなく続いてたような人(異性)と結婚しなきゃいけないくらいの環境。
だからオリヴァーは始終、エリオとキスしてしまった時もここで止めようとか、恥じなくていいとか誰も悪くないとか言ってたり、
一夜を過ごした後にも、不安になった顔したり、僕を恨まないか?とか執拗に言ってたんだなぁと。
偏見のない親に育てられてるエリオにはぜんぜん意味伝わってなくて、何焦らしてるねんとか思われてそうだけど(初見時の私もそう)。

エリオ視点でみると噛み合わない気持ちや、永遠にならなかった恋が切ない。
そしてまた、愛する人に出会えたのに、同性愛者であることを隠しながら生きることを決めてる・夏の終わりを理解している オリヴァー視点でみるとさらに切ない。初見で普通に観れたはずの2人のシーンが尊くて涙出てくる。

オリヴァーがエリオに対して言った「僕がどんなに幸せか分かる?」がめちゃくちゃ好き。オリヴァーは心から好きな人と結ばれて幸せなんだ。最後までみるとこの台詞の切なさが増してくる。
オリヴァーが電話口でエリオに言った「何ひとつ忘れない」って言葉。
本当にオリヴァーは、エリオと過ごしたあの夏を何ひとつ忘れずに、全部を宝物みたいにして生きていくのだと思う。
エリオがそのことに気づくのがいつになるのかわからないけど。

「痛みを葬るな。感じた喜びも忘れずに。」
最後のお父さんの言葉もめっちゃよい。です。
これは何に対しても言えることだな。

そして吹替と字幕どちらも観ました。
結果、字幕で観たほうがわかりやすいです。
吹替台詞が意味的に流れわかりにくくさせているところがあるのでストーリーを重視するなら、字幕がおすすめ。
ただ、オリヴァーの吹替してるのが津田健次郎さんなので、声フェチには吹替も良いと思います!

すべてのシーンで、登場人物の心情を理解したいと思う映画は久しぶりにみた。
何ひとつ忘れないように何度も観ます。

特に好きなシーン追加していく
・意味深に唇触っといて、キスしたら No No No 自分勝手オリヴァー!
・オリヴァーがエリオにキスしようとしたらエリオが口閉じなくて、ちょっと笑ったら、エリオに唇ペロンってされる
・初めての夜、ベランダでオリヴァーがエリオの手に親指すりすりするところ
・初めての夜、オリヴァーが「キスしていい?」ってきいたら、エリオが「お願い」って食い気味に答える
・次の日、各部屋に戻った瞬間、急にオリヴァーが不安そうな顔になる
・その後、急にドアあけてエリオを犬みたいに呼びつける
・呼ばれて素直に来るエリオ
・反応みて「頼もしいな」って大人ぶっといて、ドア閉めてから、よかった!みたいな顔するオリヴァー
・「僕がどんなに幸せかわかる?」
・「迷惑かけないから」→「そういうことじゃない(笑)」の価値観違う2人の噛み合わない流れ
・ふわっと手繋いでる2人
・2人が夜中に木の上で話してるところ