<平凡なワーナーロゴとデジタル感ありありのファーストシーンで「あ、ダメだ」と思った。>
ワーナーさん、この作品でフィルム撮影しないでどれですんの？
クラシカルな雰囲気、流れるようなテンポ、キレのある編集、グルーヴ感があり常に鳴り続ける音楽、癖のあるカメラワーク、エモーショナルな強奪の真の目的など、シリーズの大切な要素がばっさり抜け落ちてしまっていたのが非常に残念。これらの大切な要素の絶妙な噛み合わせこそ重要で、製作に前作の監督スティーブンソダーバーグ、主演ジョージクルーニーが入っていたのでその辺のクオリティーコントロールはまったく心配ないだろうと思っていたら、まさに一番やってはいけない「豪華女優を揃えて、テキトーに前シリーズっぽい音楽・撮影などで、ただお宝強奪作戦をしましたという感じ」だった。マジか。
ただ前シリーズで地震を起こすレベルの、リアリティなんてどこ吹く風、段々と複雑怪奇になっていったお宝強奪作戦の内容が、今作で一応リアリティも許容範囲、筋道も一本道で整理されて「シンプル」になっていたのはよかった。
あとケイト・ブランシェットに「あーん」、リアーナと「イヤフォンはんぶんこ」はヤバイと思います。
ただまぁ次回作があるなら、当然主人公と対決するであろう、とある終盤登場のキャラクターの切れ者具合がとてもよかったので、次回作は観たいかなと思う。
