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オーシャンズ8のnのレビュー・感想・評価

オーシャンズ8(2017年製作の映画)
3.5
リアーナ可愛いよ〜!ずっと楽しそうで登場するたび嬉しくなる。アン・ハサウェイはずっと苦手だったけど、今回はその苦手ポイントを逆手に取ったような役どころで最高である。最後の「同性の友達が少ないから」っていう台詞に虚を衝かれて泣きそうになった。ちなみに一推しはタミーです。めっちゃ面白い。

おおむね楽しかったんだけど引っかかるところもあり、一つにはやはり「白すぎる」と思った。マイノリティーのキャラはわりと多く出てくるけどあくまでも便利に使われる脇役だけで、主要人物はみんな白人が占めているところ、『マグニフィセント・セブン』に対するのと同じ類のフラストレーションを感じる(あちらにはデンゼルがいますが)。アンハサもヘレナ・ボナム=カーターも素晴らしかったけれど、せめて女優かファッションデザイナーは非白人にできなかったんだろうかと思ってしまう。
あと、おそらく人種も関係しているのだろうけど、サンドラ・ブロックやケイト・ブランシェットはパワーハウスすぎて、同じ「女」というだけで勇気づけられるにはちょっと距離を感じてしまった。彼女たちが何でもできること、どこへでも行けることはわざわざ言われなくたってとっくに知っているので、そこからもう少し先の景色を見せてほしかったな。『オーシャンズ11』では金庫破りだったのが女性チームになったら宝石泥棒というのも、えらく古臭い感じがする(大金を手に入れた後、各自やりたかったことをやるシークエンスはとても良かった)。
これをやることに意義があるのはわかるけれども、同じ性別反転リメイクでも(酷く性差別的だったオリジナルを)あたしたちが作り直してやる!!という気概に満ちていた『ゴーストバスターズ』に比べると掘り下げが浅くおざなりな感じがするし、そもそもデビーがダニーの妹っていう設定は必要か?彼女の才能は父や兄の血筋のおかげ、あくまでこれは前作のミニバージョンなんだとでも言いたげじゃないか。これを撮る暇と金があったら気合い入れてちゃんとしたオリジナルシリーズを作ってくれ。
書いていて思ったが、このメンバーならそれこそ『荒野の七人』の方が見たかったかもしれない。

何はともあれ続編には期待します!
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