おなべ

オーシャンズ8のおなべのレビュー・感想・評価

オーシャンズ8(2017年製作の映画)
3.7
“オーシャンズ新結成”の今作は個人的には女性向け映画だと思う。というのも女性がメインの映画だからではなく、女性の魅力を出す事に重きを置いて作られているから。監督が今作を女性だけのドリームチームにした理由は《ゲイリー・ロス》監督作『ハンガーゲーム』での主人公〈カットニス《ジェニファー・ローレンス》〉の様に世の女性に多大な影響を与える強い女性像を呈した様に、主人公に共感できるようなそんな女性を描きたいという想いがあり、また今までにない女性メインのアンサンブル映画という初の試みに挑戦したいというのがきっかけで今作の土台が固められたそう。そうなれば自然と寄るのも不思議ではなく、寧ろ当たり前なのかも。

テンポの良さや話の展開の手順(仲間集め→組織→計画→実行→答え合わせ)、カメラワークやカット割はほぼオーシャンズシリーズのそれ。出演者も豪華絢爛で再スタートには申し分無し(本質は人の豪華さではないんだけども)。

性別の括りを越えた面白さを期待していたが、どうしても元祖オーシャンズの真似事感・(自己満…これは言い過ぎか)が否めず、新結成の割には元祖を越える要素がほぼ無かった。女性ならではのユーモラスな仕掛けや掛け合い・技の数々も見たかったというのが本音。

特に“掛け合いがイマイチ”なのが残念。オーシャンズシリーズの面白さは一連のスリリングな窃盗術の他に、台詞の奇抜さやアドリブ、キャラクター達の魅力・掛け合いが見所の一つだと思うが、今作では魅力があまり感じられず全く掛け合いが面白く無かった(性別の違いから来るものかも)。特別存在感とアウトロー感を放っていたのは《リアーナ》《ケイト・ブランシェット》ぐらい。



【以下ネタバレ】



◉イエンとルーベンがカメオ出演はgood、ダニーオーシャンは本当に…。
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