ゴン

オーシャンズ8のゴンのレビュー・感想・評価

オーシャンズ8(2017年製作の映画)
4.0
13見るの間に合わなかったからフライングで見た。
旧シリーズの魂を受け継ぎながらも主役全員女性でリブートさせたスマートでファッショナブルな作品だと思う。
まず、キャスティングを大絶賛したい。
オーシャンズシリーズはキャストの豪華さが売りであり、ここでゴージャスさとお祭り感が決まる。
ダニーオーシャンの妹役にサンドラブロックは強烈。
兄同様にカリスマ性、上品さ、知性、冷静な統率力を兼ね備えつつこれほどの美貌を持つ実力派は他に考えられない。
そして、右腕役にケイトブランシェットを据えたのは旧シリーズのブラピ並みに贅沢だ。
今作のケイトは中性的なキャラクターでそのファッションは宝塚女子にも受けそうなほどクソイケメン。
レザージャケットとスカジャンがカッコよすぎて痺れた。
そして、ターゲットの大物ハリウッド女優役にアンハサウェイ。
これほど、ビッグネームが集う中で誰が大女優役を演じるのかは難しい問題だが、彼女なら適役だろう。
キャラも本人を投影しているかのようで、私生活で少し反感を買いがちなところをパロディチックにしてて笑える。
ここからさらにカメレオン女優ヘレナボナムカーターと一流歌手リアーナという詰めのなさ。
残りの3人、サラポールソン、ミンディカリング、オークワフィナも多様性を出しつつそれぞれの持ち味を発揮。
マグニフィセントセブンを彷彿とさせるキャスティング手法だ。
今回は全員それなりにちゃんとした見せ場があったのが良かった。
ストーリーはシンプルでセレブが集う一大イベントで宝石を盗む。
そのために能力を見込んだスカウティング、計画から下準備、実行と無駄のない流れだった。
ソダーバーグのこだわりから今作も爆発、銃撃戦、激しい抗争はなく、淡々と進めていく。
ストーリーの起伏はあまり感じれないが、ずっと一定の温度感を保っているのが逆に心地良かった。
デビーがドヤ顔でガバガバの計画を立ててそれがほぼほぼ上手くいくのには笑ったが今回はそこ許せちゃう。
どんでん返しもちょいちょいあり最後の金の使い道も個性豊かで見終わると謎のスッキリ感を感じる。
個人的な予想通り、ヒステリックな女キャラや色仕掛けみたいなシーンはなく、今まで男性俳優でしか表現して来なかった分野についに女性が進出し、マイノリティーに配慮した時代を反映しつつ新たな可能性を見せてくれる。
そして主要キャストの平均年齢が40歳オーバーなのに改めて驚く。

ご都合主義な展開は多々あるが、オシャレでクールな女窃盗団たちを見る価値は十分にあると思う。
あ、続編やるなら追加キャストはガルガドットかジェシカチャスティンを希望します。
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