模造品のアクセサリーでも本物より本物らしく魅せる事ができる、そんなような事をココ・シャネルが言っていた。
アナ・ウィンターによる『メットガラ』の為の映画のようにも感じてしまうが、華やかなモード界の一部を垣間見るには程よいのかもしれない。
あまり厳しいことは言いたくないがオーシャンズ・シリーズとしては、残念ながらある意味マンネリ化し内容が希薄で何の捻りもない。
オーシャンズ・シリーズが存在せず若くしてこの映画を初めて観たのなら、少しは印象が違っただろう。
更に社会や世間に媚びるような企画と、物語のこじつけ感に新鮮さも驚きも輝きもない。
このメンバーならもっとワクワク・ハラハラ・ドキドキするような、別の物語を観てみたい気すらおきる。
映画は時代を映す鏡でもあり、今を生きる人々にとっては何の違和感なく観れる作品なのだろう。
そうは言いながら自分がこの映画を最後まで鑑賞したことは上出来で、これまで途中で観るのをやめた映画は星の数ほどあるのだから。
本物より本物らしく…。
例え有り得ない奇想天外な空想物語でも、どこかリアリズムを感じるさせるモノがないと映画はつまらない。
本物より本物らしい、魅力溢れる映画を期待したい..★,