このレビューはネタバレを含みます
なんだあの馬鹿なTシャツは(笑)
ライオン(笑)
馬鹿で下品な若者、砂漠とボロ車、怪しいガソリンスタンド、ハロウィン、ブードゥー教。
この「ホラーあるある」とも言えるベタベタな展開が開始十数分に凝縮される。
なんて馬鹿な映画か!
清々しい!
ただ、冒頭の殺人鬼は素晴らしい。
台詞と目線から、あのファニーゲームを思わせる不快感。
カフカの引用も相まって、「ただの馬鹿映画じゃねーぞ」という素晴らしい自己紹介である。
そして、謎の集団に拉致されて恐怖の館で12時間のデスゲーム。
アホな貴族のコスプレに、意味もなく全裸の女性。
殺人鬼はヒトラーのコスプレした白塗りの小人症男で、胸にデカデカとカギ十字が書いてある。
ただの…、馬鹿映画じゃ…、ない…と…思う。
逃げる若者と追うピエロ。
B級ホラーに流行りのウサギコスプレも踏襲。
汚いトイレにはデカデカと「HELL」の文字。
馬鹿過ぎる!
が、ここで斬新な展開。
味方も1人やられるものの、ヒトラーもブチ殺される!
なんと!
12時間の中で、殺人鬼も次々代わるらしい。
そうだね、色んな殺人鬼見たいもんね。
で、人肉食事会で一休みした後、チェーンソーの二人組登場。
これも定番。
ボロボロにされた謎の女を助けるかどうかで揉めるSAWっぽい演出からの、ベタベタにグロいチェーンソーアクション。
次はイカれ女と大男のカップル。
因みに、このイカれ女はガソリンスタンドで誘惑してきたババア。
「ガソリンスタンド店員は怪しい」を、微妙にずらして踏襲。
因みに、このイカれ女は人質に取られた挙げ句カップル共々殺されます。
この、頼りなかった味方の覚醒もホラーあるある。
特に金髪ねーちゃん。
で、ラストはドゥームヘッド!
冒頭の男である!
ゲーム参加は昨年ぶりとのこと。
…あれ?
あのSAWの女はいつから監禁されてたんだろうか。
去年ぶり=一年ぶりではないとはいえ。
いやいや、こんな馬鹿な映画でそんなこと気にしても仕方ない。
とにもかくにも強い強いドゥームヘッド。
次々と手際よくナイフ攻撃でバシバシ味方を倒す倒す!
残るは金髪ねーちゃんのみ。
いよいよ金髪ねーちゃんも殺されるという所で、ドゥームヘッドがべらべら喋り始めたおかげで時間切れ。金髪ねーちゃん助かる。
そして、エアロスミスの名曲CARRY ONと共に向かい合うドゥームヘッドと金髪ねーちゃん。
両手にナイフを構え、邪悪に笑うドゥームヘッドと、拳を固く握る金髪ねーちゃん。
直前に仲間と楽しげに踊る金髪ねーちゃんの思い出カットが挿入されるが、例え生き残っても、もうかつての人生は歩めないと思わせる強烈なラスト。
最高です。
スコアは愛を込めて3.1で。