地獄突きビグザム

暗黒女子の地獄突きビグザムのネタバレレビュー・内容・結末

暗黒女子(2017年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

 お嬢様が集う聖母マリア女子高等学校。そこで全生徒の憧れだった学校長の娘、白石いつみが謎の死を遂げた。事件は他殺か自殺かわからず、学校内では、白石いつみが会長をしている文学サークルの部員がいつみを殺したのではないかと噂が立っていた。そんなある日、文学サークルで定期的に行われていた自主制作した小説の朗読会で「いつみの死」についての朗読会をいつみの親友であり現会長である澄川と他の4人の部員で行うことになっとのだが・・・。という話。

 原作の小説は未読です。いわゆるイヤなミステリー、イヤミス作品です。
基本的には5人でいつみの死について自分の体験や見解を述べる朗読会の方式をとっています。

 最初、恒例の闇鍋をするのですが、その後に会長の澄川が「白石いつみの死について語りましょう。」となりましたが、このときミッション系のお嬢様学校で闇鍋?鍋の中身はいつみの肉だったりしてと思っていたら見事に当たりました。

 話としては最初、部員4人が各々で他の部員に殺人の容疑をかけているのですが、その小説が程度に本当のことが入り大事なことは嘘をついてるので、正直どうなるかと思いましたが、後半に成程、それでアガサクリスティーねと少し感心しました。

 そのご5つ目の作品が読み上げられると、一変しました。放火・売春・障害・盗作・未成年との性交・脅迫と犯罪のオンパレードでした。白石いつみさんを演じた飯豊まりえさんでしたっけ・・・。いい感じでしたよ。みんなクズでした。

 ただ文学サークルをつくった動機がやり部屋なんて・・・。またサークルに脅迫し勧誘した理由も自分が最高の10代を送りたいから優秀な奴隷を作るというものでした・・・。むちゃくちゃだなあと思いました。その後も会長のイリュージョンもなぜお嬢ができる?と思わず思ってしまいました。

 その後、鍋の中身の予想を勝手に願望も込みでしていたので、殺人者は澄川じゃないかと思いましたが、殺人の動機が分からない。結局のところは澄川が白石に魅力を感じなくなったといういうのが動機でした。

 あと後半、キャハハ~声高に笑う場面が多くみられるのですが、最後まで
お嬢でいてほしかったですね~。逆にトーンが終始かわらない怖さも表現できたのでは?と思います。

 作品のテーマとしては若いし、老いてみすぼらしくないし、最高に美しい女子高校時代を完璧に過ごす為なら文学サークルの乙女たちは嘘でもなんでもつくし、なんでも利用するぜというところですかね。まあこういうミステリー映画ばかり見ている人は何かとセリフに頼るところもあり、あまり中身があるという訳ではないので、もしかしたら面白くないと思うかもしれませんが、ライトにみるにはいいかもしれませんね。

 清水さんは演技よかったですよ。笑えたのはパンフレットにこの作品の意気込みでハッピーエンドじゃ無い作品は嫌いだと思っていたや暗い心の部分は見ないようにしているとかコメントしているのが面白かったですね。東京喰人もそうですけど人間食ったり、調理したり忙しいですね。