ねこまち

暗黒女子のねこまちのネタバレレビュー・内容・結末

暗黒女子(2017年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

性格が捻じ曲がった美少女が出る映画は大好物なので観に行きました。私もあんな金持ちではないがミッションスクールの女子校出身者なので観ていて、「いやいや」
って所もあれば、「あるある」って思う所もあり楽しかった。

いつみの死をテーマに文学サークルに所属するメンバーが朗読する。
皆が前半はいつみの素晴らしさについて語る。彼女は聖母マリアかのように。かなり胡散臭い。後半はメンバーのあいつは嫉妬してる!あいつは怪しい!ってメンバーどうしで罪のなすりつけ合いをする。だけど、本当のような気がする。

嘘の中に真実を紛れ込ますと本当の事に思えるからすごいよね。

学園のマドンナであるいつみは地位も名誉も美貌もカリスマ性を持ち、周りから見たら完璧なのだが、実は先生と付き合っていたり、毎日に退屈しており、刺激を求める裏の顔を持つ。それにいつも自分が主役で輝いてないと気が済まない傍若無人であった。透明感のある飯豊さんの人を小馬鹿した笑っぷりや悪い顔は最高に可愛かった。暇つぶしのオモチャが欲しいから、親友?相棒?いや共犯者である小百合と手を組み物語を作る。
物語で必要な駒は優秀な脇役。みんな顔面偏差値もスペックも高いが自己愛が強くプライドが高い。そして、コンプレックスも強い。弱みを握られた文学サークルのメンバーはいつみの優秀な引き立て役となる。
いつみは「恐怖と利益」を上手いこと利用して学園生活を謳歌していたかのように思えたが、彼女は共通の敵を倒そうと結託した文学サークルのメンバーに裏切られます。

いつみの共犯者である小百合は「ある計画を持ちだす」
裏切りに絶望し、泣きじゃってた彼女は一気に悪い顔になり輝きを取り戻す。
その時にいつみよりも怖かったのが小百合だ。 実は小百合が最も傍若無人だった。

計画は成功した。だが、いつみは普通の女の子に成り下がってしまった。小百合が好きだったのは傍若無人で悪魔のような女だったいつみであった。きっと今までいつみと共に悪いことしてきたのだろう。小百合の「うわ。こいつつまんねー。いーらね!」
みたいな冷たい表情が堪らん。

「鏡に映った私はいつみよりも綺麗だった。」みたいな台詞が物語ってますね。
おっマウティング。。。

10代の時に可愛いけどワガママな子って魅力的ですが、大人になったら、そうでもなくなっちゃうのって無邪気さとか失うからなのかなー。って思う。逆に20代になってから綺麗になる人もいるし、何だろう。
話はズレたが、

そして、小百合による小百合のための恐怖と利益政治が始まりまーす!いつみの劇は閉園。今からは主役交代による小百合の劇場始まるよ!な具合で終わる。羅生門みたいにその後はどうなるんだ?みたいな終わり方でしたね。。。いや、面白かった!グロテスクな部分もあるし、男性がみたら「女ってこんな怖いの?」ってビビる←実際に私の後ろに座ってたカップルの男が呟いてたから。
男性と見るのも楽しいかも知れない。
ねこまち

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