夜飯

暗黒女子の夜飯のネタバレレビュー・内容・結末

暗黒女子(2017年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

気味悪くて後味悪くてめちゃくちゃよかった。予告で求めていた感情をきちんと処理してくれた。この作品に関しては「驚愕のラスト24分」で間違いない。(それを宣伝文句として表記するのはどうかと思うが)

ストーリー進行がそもそも面白くて、それぞれの主観で書いた「小説」でしか情報が得られないこと、どれも主観が強いため展開が読めても飯豊まりえの思惑がわからないことが本当によかった。上手い。
演者の演技もとても良かった。メンバーから見た飯豊まりえ、清水富美加から見た飯豊まりえ、自分自身の小説に登場する飯豊まりえの見え方が全然違くてすごいなと思った。役者だ……。
細かい演出も素敵だな〜と思ったのは、各々の小説の味があるところ。現役小説家として地位があるのに、1番陳腐で浅い小説を書いていたり。メンバーを犯人にするためにすずらんに関するエピソードのリンクの仕方がこじつけ感あったり。(ラスト飯豊まりえの小説で言われていた通り、必死に犯人を擦っている様がわかりやすかった)
私はお前が後ろめたいこと知っているんだぞって小説で書いているのに、結局全員飯豊まりえの手のひらで転がされていたのも好き。各々の小説の書き方から、自分が主人公であることに無意識のうちにすごくこだわってると感じた。

あとは清水富美加の気持ち悪さが最高に良かった。ラスト、飯豊まりえよりも自分が美しいって気づいたところ… 大好き…。千葉雄大の連絡先の入手経路だけ教えて欲しかったけど、予想以上に良作だったので満足。とにかく映像が良くて、役者も美人揃いで女子校の独特な空気感が堪能出来る。

気になるなら見て損はない作品。
夜飯

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