映画監督業を引退していたスティーブン・ソダーバーグ監督が復帰作として手掛けた犯罪コメディ！すっとぼけたミスで笑いを誘いつつ案外巧妙な犯罪計画が進んでいくという語り口やチャニング・テイタム、アダム・ドライバー、ライリー・キーオ、ダニエル・クレイグにヒラリー・スワンクまで加わるキャストの豪華さも含め自身の大ヒット作「オーシャンズ１１」と類似点が多い作品と感じるかもしれないけど、明らかに違うのは本作で現金強奪を行う奴らのポンコツ具合。ぶっちゃけジミーとクライドの妹であるメリーと爆破のプロであるジョー以外はバカばかりで首謀者の兄弟２人が立てた計画はアバウトこの上ない内容だわ計画に引き入れたジョーの弟２人はまともな会話もロクに出来ないバカだわと観ている側がマジで成功するのか心配になるほどです。そんな間抜けな強盗達が立てた計画が意外な方向に転がっていく展開には驚きつつも思わず笑ってしまいました。ジミーを演じたチャニング・テイタムも良かったですが、個人的には朴訥で飄々とした変人役が意外とマッチしていたアダム・ドライバーとトム・フォードのスーツを華麗に着こなし美女を守る洗練されたスパイを演じるよりシマシマ模様の囚人服を着てわちゃわちゃしている方が様になっているダニエル・クレイグには大いに笑わせてもらいました。予想外にほっこりした結末も含めウィットに富んだ笑いが散りばめられたソダーバーグ節全開の犯罪コメディの快作でオススメです！あ、TEDのセス・マクファーレンもNASCARの人気レーサー役で出演してて笑わせてくれます。
