カツマ

アンチャーテッドのカツマのレビュー・感想・評価

アンチャーテッド(2022年製作の映画)
3.9
冒険は夢へと繋ぐ羅針盤。宝の地図に黄金の財宝、それは未知の世界のアドベンチャー。その始まりの第一歩、兄との約束を胸に今、弟は信用ならない仲間たちと旅に出る。飛行機からの決死のダイブ、地下のダンジョン、更には騙し騙されライアーゲーム。それも全て兄が残した夢のため。今、大海を股にかける大冒険の幕が切って落とされた。

トム・ホランド、マーク・ウォルバーグというハリウッドスター二人がバディを組んだトレジャーハント型アドベンチャー大作!アクションアドベンチャーゲーム『アンチャーテッド』の実写化で、監督には『ゾンビランドシリーズ』や『ヴェノム』を手がけたルーベン・フライシャーを抜擢。ハリウッド大作としての威光を十分に宿した布陣が揃えられている。ストーリーも『インディージョーンズ』を彷彿とさせる超王道!主演二人のパワーもあって、退屈せずに楽しめるアクション大作アドベンチャーに仕上がっている。

〜あらすじ〜

幼い頃に両親を亡くした少年ネイサン・ドレイク(ネイト)は、生き別れになっている兄との再会を胸に誓いながら、いつしか成長し、ニューヨークの街で暮らしていた。そんなある日、バーテンダーとして働きながら、手癖の悪さを発揮していたネイトの前に、かつて兄とコンビを組んでいたという男ビクター・サリバン(サリー)が現れる。サリーからマゼランの財宝探しに誘われたネイトだが、サリーの胡散臭さを警戒して一度は拒否。が、やはり音信不通になっている兄に会いたいという想いが先行し、結局はサリーと宝探しの旅に出ることに。
だが、まずは宝の鍵を手に入れなくてはならない。それはオークションで出品されている十字架のことであり、マゼランの秘宝を狙うサンディエゴ・モンカーダも十字架を狙ってオークションに参加していた。そして、モンカーダの片腕にはサリーのライバル、ジョー・ブラドッグの姿が。ネイトとサリーはそんな厳戒態勢のなかで、十字架を奪うミッションを無理やり実行に移して・・。

〜見どころと感想〜

これぞ王道!今作は王道すぎて昨今は逆に作られなくなってきていたトレジャーハントアドベンチャーであり、そのためにデジャヴ感は強烈だが、シンプルに楽しく観れる娯楽大作に仕上がっている。一つのシーンにアクションを詰め込み過ぎず、次々と場面が変わるため、退屈な時間はほとんど無し。休みなく宝探しの道程が進んでいく展開にはこのスピード感が見事にフィットしている。キャラクターも皆、魅力的。やはりバディムービーはお互いの信頼が少しずつ深まっていく過程が面白いと思わせてくれる。

主演のトム・ホランドは目下新世代のハリウッドスターとしての名を欲しいままにしているスーパースターだが、今作でも随所にアクションを見せつつ、そのコミカルな弟キャラで理想的な弟を演じている。ダブル主演のマーク・ウォルバーグは、長年ハリウッドで主演を張ってきた貫禄そのままに、トムホの兄貴分的なキャラを程よい胡散臭さを纏わせながら好演。基本的に今作はこの二人のキャラの魅力に引っ張られている要素が大きく、アントニオ・バンデラスがやや無駄遣いになってしまっていても、さほど気にはならないだろう(笑)

生き別れになった兄と、兄が探していた財宝を探すため、残された弟が仲間たちと共に大冒険の航海に漕ぎ出していく。ロールプレイングゲームのようにアイテムをゲットして、ダンジョンをクリアして、仲間を増やす、というエンタメ要素全開の展開に頭を使うことなくひたすら没入できる作品だ。原作がゲームであることでそれも納得。明らかに続編を意識した作りなので、是非とも二人の次なる冒険を見てみたい。エンドロールの後も油断は禁物、ですよ。

〜あとがき〜

トムホとマーク・ウォルバーグによる豪華ダブル主演が売りのエンタメ大作がここに始動!と言いたくなるような新シリーズの開幕ですね。もろにインディージョーンズだったり、ワンピースだったりを彷彿とさせますが、お約束の物語だからこそ楽しい、という安心感がオススメの秘訣です。

それにしてもトム・ホランドは大人になって少し哀愁漂う顔をするようになってきましたね。圧倒的な主演顔を武器に、マーク・ウォルバーグと並んでも主役を張れる人気者になってしまいました。続編は恐らく作られると思いますので、謎めいているあの人物の真実を是非とも掘り下げてほしいですね。
カツマ

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