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君の膵臓をたべたいのKUBOのレビュー・感想・評価

君の膵臓をたべたい(2017年製作の映画)
3.5
「君の膵臓をたべたい」。このタイトルは、実は原作小説が話題になった頃から気になっていた。だがAmazonのレヴュー欄の評価も分かれていたので読まずにスルーしていた作品。

そして昨年の映画公開。こういう「こっぱずかしい」タイトルの場合、試写会で行かないと、封切り後にわざわざ映画館に足を運ぶのはさらにこっぱずかしい。

と言うことで、WOWOWでの放送を機にやっとこさの鑑賞です。

私は、父も母も妻も癌経験者ということもあり、ドラマツルギーとして安直に「死」を扱う作品の多さに辟易とするところもある。余命幾ばくもない美少女、彼女を愛する少年。「美しい悲劇」=「泣ける映画」とか言う川村元気的発想が大嫌いなんだ。まあ、需要の多いジャンルになっちゃってるけど。

で、青春をとうに過ぎた、うるさがたの映画ファンの私には、本作をどう見たかと言うと…

ストーリーは出来過ぎていていかにも作られたものという印象が拭えない。美しすぎるし、あざとすぎる。

ただ、それでも本作が魅力的なのは若い2人の特筆すべき個性と演技。ちょっと病人としては元気過ぎちゃうんだけど、ヒロイン浜辺美波の新人ばなれした堂々たる演技に、どんどん引き込まれていった。また反対に寡黙な役の北村匠海も、浜辺との相性も良く、個性が際立っていた。特にラスト近くの北村が涙するシーンは素晴らしかった。

最近の邦画には、一般向けとは別の「ティーン向け作品のクオリティ」というものがあるような気がする。高校生同士の恋愛ものなど高すぎるテンションで拙い演技を見せられる。客層によって作り手も手を抜いてる感すら感じる時がある。

本作はそこまでひどくはないが、それは過去パートの浜辺・北村コンビの素晴らしさに加えて、現在パートの小栗旬、北川景子らが作品を引き締めているおかげでもあるだろう。

女子は泣くんでしょう。泣いてください。ただ、最後まで見ればわかると期待していた、タイトルにもなっている「君の膵臓をたべたい」という言葉の意味が特に胸に迫って来なかったのにはがっかりした。(やっぱり単なるインパクト勝負だったのかな?)


ガムくん、好きだな〜!










そう言えば、小学生の頃、放課後になぜか二人きりになった好きな女の子と、同じ会話をしたのを思い出した。「誰が一番好き?」「二番目は?」「じゃあ、三番目は?」私は劇中の2人と同じ彼女の「三番目」だった。それが本当に三番目だったのかはわからないが、すっかり忘れていた記憶が蘇って懐かしいさがこみ上げた。