タキ

君の膵臓をたべたいのタキのネタバレレビュー・内容・結末

君の膵臓をたべたい(2017年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

やたらキメ顔で笑う桜良もいつでも怒っている恭子も他人を自分の感情で振り回す系の女の子でほとんどの時間イライラが止まらなかった。見るのをやめるのを思いとどまらせたのが志賀くんと時々からんでくるガムいる?の彼のふたりでいるときの優しい雰囲気にホッとしたのと現代シーンの小栗旬のオーラゼロの佇まいが上手かったから。
「満開の桜が見たかったのに。桜がね、散ったフリして咲き続けてるんだって。散ったように見せかけて、実はすぐ次の芽をつけて眠ってる。散ってなんかいないの。みんなを驚かせようと思って隠れてるだけ。そしてあったかい季節になったら、また一気に花開くの。サプラーイズって。」このセリフの通りに桜良が死んでしまったあと志賀くんの中にひっそりと眠っていた次の芽が7年後の図書館で見つけた手紙とともにゆっくりと開花してゆく様は繊細で30近い男性がいうセリフとしてはどうかと思う「友達になって下さい」をいやらしくなく瑞々しい感性で言葉にできるのはさすが百戦錬磨の小栗旬というほかない。
それにしてもガムいる?の彼を演じていた矢本くんがのちの上地雄輔というあえて似てないキャスティングにしたのは想像に難くなく桜良はひょっとしたらガムいる?の彼にも次の芽を忍ばせていたのかもしれない。男の趣味が悪い恭子が自分がいない世界で幸せになるように。
志賀くん役の北村匠海は好演だった。
桜良役の浜辺美波のイマドキ感のなさは逆に貴重かもしれない。
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