トゥルー・グリットの作品情報・感想・評価 - 3ページ目

「トゥルー・グリット」に投稿された感想・評価

りっく

りっくの感想・評価

4.3
本作には西部劇には異質な人物が登場する。それがスタインフェルド扮する少女である。彼女は女であり、子供であり、口達者であり、そしてやたらと法律や弁護士を持ち出してくる。そんな異質な存在を投入することで、西部劇では当たり前になっている“ルール”のようなものを改めて意識せざるを得ない作りになっている。序盤の舞台となる街での彼女の立ち振る舞いは本当に逞しい。

大の大人に対して全く動じることなく、結局彼らを言い包めてしまう会話のやりとりはコーエン兄弟ならではの面白さである。しかし、法の及ばない居留地に一歩踏み出せば、彼女の威勢のよさも消えてしまう。彼女の強さは、自分自身から発せられるものではない。法律を盾に相手と交渉していただけである。だが、無法者の世界ではそんなものは戯言に過ぎない。雄大な自然の前では、人間はちっぽけな存在なのである。

逆に、序盤の街ではどうしようもない人間に見えた2人はどうであろうか。酔いどれ保安官も、地元をこよなく愛するレンジャーも、自信過剰とも言えるほどの意地とプライドを持っている。彼らの強さは、間違いなく自分自身から発せられる強さである。1人でもこの自然で生き抜く術や、その過酷さを知っているからこそ、法律など無視してこの地の“ルール”に従って生きている。ただ、互いのプライドが高すぎるが故に反発する2人の仲介役を果たすのも彼女なのである。それは言葉によってではなく、実際に彼女に降りかかる危機によってである。
 
孤独に生きてきたであろう2人の男たちは1人の少女のために行動し、1人の少女は2人の男たちから真の強さを学び取る。このバランスが絶妙であり、スリリングかつ感動的な物語がゆったりと語られていく。3人とも動機は違えど、同じ男を追っている。その代償は大きかったが(身体損壊)、目標を達成した3人は“真の勇者”と言えるのではないだろうか。
ちろる

ちろるの感想・評価

3.7
ペーパームーン、レオン、ローガン、ビューティフルデイなど、おじさんと少女の組み合わせは映画作品においてとてもウケが良い。
そんなおっさんと少女シリーズをコーエン兄弟が描いた本作。
14歳のヒロインは殺された父親の仇を討つという構図で行けば、比較的レオンが近いのだけどあのマチルダの様な少女っぽさというのは最小限に削ぎ落とされて、とにかくこの少女はたくましくて勝気。
いつでも大人顔負けの言葉でギャフンと言わせてしまうので可愛げがないタイプなのかもしれない。
老いぼれた保安官と、テキサスレンジャーという2種類の全く違うタイプのおっさんが、各々の目的のために少女の仇に参加するのだが・・・
ジェフ ブリッジス演じるルースターも、マット ディロン演じるコグバーンのおっさん2人のそれぞれ癖が強くて始めの印象からどんどん変化していくところもいい。
展開も予想しにくいありがちなものでなくご都合主義でも無いきちんとしたプロットの人間ドラマ。
ジョン ウェインのオリジナルは観たことはないのだけど、コーエン兄弟にしてはほぼおふざけ無しのブラックユーモア控えめなこの仕上がりは、オリジナルへのリスペクトがあるからなのかな?
あぷ

あぷの感想・評価

3.6
オリジナル版未見。
西部劇だと何となく敬遠しているなら絶対に損!
シンプルかつユーモアたっぷりに描かれる古き良き時代の冒険譚。
"ザ・西部劇"なクライマックスの格好良すぎるJ.ブリッジスと感動的な展開にやられた。傑作。
コーエン兄弟の脚本は面白いなぁ。セリフで笑えるし、上手いです。あと、死の描き方が多彩な気がしますね。
ただ、ちょいと都合が良すぎた感があった。ポップさ、丁寧さ、ワクワク感、そして、深みのある言葉のバランスが紙一重だったノーカントリーよりかは雑だったように思えた。

西部劇はかっこいいっす。 荒野の感じや、星空だったり、景色がすごく良かった。
調べてみたところ、やはり撮影はロジャーディーキンスでした。さすがっす

PS4のレッドデッドリデンプション2みたいなシーンや演出がかなり多かった気がする。ひょっとしたら、この映画を参考にしたのかも。

ジェフブリッジズは適役でしたね。女の子はちょいと無能だったけど、演技は良かった。マットデイモンやジョシュ・ブローリンも悪くなく、豪華な配役に満足です
TheDude

TheDudeの感想・評価

3.3
「勇気ある追跡」のコーエン兄弟によるリメイク。コーエン兄弟作と言えど1969年版がとても良かったので不安と期待とが半分半分でした

オリジナルと比べ一番違いを感じたのは色の使い方。1969年版では土や岩の茶色を鮮やかに映し、復讐もののストーリーでも明るいトーンになっていた。
今作では灰色がとても印象的で、オリジナル版にあった冒険感はありませんでした。寒さを非常に印象付けられた。

ストーリーとしてはほぼ同じです。多少のアレンジがあるだけ。ラストだけはガッツリ変えてあるかな。個人的にはオリジナル版の方が好みです

キャストは良かったです。ルースターを演じるジェフ・ブリッジスは予想通りですが、マット・デイモンのパフォーマンスをも楽しめるとは思ってなかった笑
マティの役で多くの賞にノミネートされたヘイリー・スタインフェルドですが、個人的には特別印象に残らなかったなぁ

今作を楽しめたのは間違いありません。しかし今作の存在意義を聞かれたら、私には答えられません。コーエン兄弟作なだけに少し期待はずれでした
一回目はわからないことが多かったけど、町山さんや宇多丸さんのはなしを聞いてから観ると「なるほど」が多くて良かった。コーエン兄弟の映画はセリフが多いので分からないことが多いけど、わかると面白い。
ネコ

ネコの感想・評価

3.6
コーエン兄弟の西部劇というので見たけど、そこまで異常者が出てこなかったのでちょっと物足りなかった(笑)
派手な銃撃戦とか少なくロードムービー的な感じになっているから、少し地味に見えるけど主人公の性格やコグバーンの性格がクセが凄く、普通に面白かった。
CONAN2

CONAN2の感想・評価

4.0
いや~面白い、シリアスで 台詞がよく効いていて 無駄なシーンがまったく無い、良作!
銃の腕前の小競り合いのシーンが無駄に長いところ、コーエン兄弟やから為せる業
Chiarums

Chiarumsの感想・評価

3.6
久しぶりのコーエン兄弟作品鑑賞です。

ジェフ・ブリッジスの絶妙なキャラ感、
よかったです。あと何よりヘイリー・スタインフェルドちゃんのしゃんしてる感、しっかり感が凄い。
自分は今年三十路になりましたが、彼女の足元にも及ばない情けなさに恥ずかしいやら身が引き締まるやらでした^_^
しかし、この作品の良さと深みを本当に理解するにはかなり高度な精神力と知性が要されるのではと感じます。
コーエン兄弟作品色々観てるけど、難易度高しな一本だったなというのが個人的感想です。