笑う故郷のCisaraghiのネタバレレビュー・内容・結末

無理を言ってきたり、イチャモンをつけてきたりする故郷の人々に、ブチ切れたりせず、どこまでも言葉の力を駆使して対峙していくところに、作家らしいリアリティーがあったような。もしかして、最初から作品にすることを目論んでた？ともかく、作り話としてよく出来ている。

アルゼンチンの田舎町の雰囲気がよくわかる。土地は広々しているのに、小さくて何の愛想もない箱のような平屋の家が立ち並ぶ殺伐とした町。アルゼンチンというのは、南米というより大西洋を隔てたヨーロッパの飛地みたいな感じだなあと。随分でっかい飛地だけど。