おもしろかった。微妙な空気感がたまらない。
ノーベル賞作家が40年振りに故郷の田舎町に帰る話。
40年振りの故郷なんて知らない土地も同然のはずだし、我らの町を出て行った成功者に対する反感や妬みも投げ付けられるだろう。
居心地の悪さを感じ続ける映画だ。そこがおもしろい。最後はこの映画を観ていることに居心地の悪さを感じた。
最近、映画を観ても本当に楽しめていないような感覚があった。観た作品がたまたま合わなかっただけなのか、最近読んだ本に価値観を大きく揺さぶられたからなのか、映画を観ることに飽きてしまったのか、理由は分からない。
そんな中で、この映画に「映画とは何か」という問いを投げ掛けられたような気がした(作家の自問自答を観たのかも知れない)。スッキリ解決したわけではないけど、ヒントをもらったかも。