本来、一人の少年が起こした事件の発端を描くには、一見関係のなさそうな場面まで時間を遡り、家庭内や学校での出来事を余すことなく取り上げないといけないんだよな、と納得した。
多面的だし、単純じゃない。
とにかく上映時間が長いうえに、ようやく事件が始動するのは二時間を過ぎたあたりなんだけど、すべてのカットが絵画並みに美しいので退屈しない。
それでも相関図や作中で発生しているトラブルが把握しにくいし、みんな似たような服装をしているので個人を認識するのにも苦労する。
傑作には違いないけど、もう一回観たいとは思わない。
