停滞

牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版の停滞のレビュー・感想・評価

4.6
光と闇が織りなす伝説の236分間と言えるのでは。。。

愛と暴力が大きなテーマでそこに恋愛・家族・反抗・犯罪そして狂気とかがぶら下がっていて、それらが光という希望と闇という絶望が侵食し合うように語られていく。
最初の始まり方が光と闇を暗示していて電球をバットで叩き割るシーンは印象的。映画史的に自分がわかったのは新学期操行ゼロ、東京物語、フィルムノワールの要素くらいなんだけど、それ以外にも要素がありすぎるし、それだけのものを含めちゃうという意味で確かに全てがあるのかもしれない。

注目したいのは光と構図でコントロールされた美しい絵ですかな。夜とかは陰影に富んでいるというか陰影で絵ができているみたいな。一方で朝になるとパーっと明るく映される。その朝から夜への流れが全体の大きな流れを暗示していたのかも。
ただ被写体のサイズがいまいちわからないところがあった。あと話の流れ追いづらい、フリガナ欲しいし、シャオミンのハニーが男でってややこしさを感じてしまった笑。そういうところで持ってかれるんだけど、気づくと惹きこまれてる。でもやっぱりお尻は痛かった。
停滞

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