2017年29本目。
60年代に実際に台湾で起こった初めての少年による殺人事件を描く。DVD化されてないってことでまさに伝説の作品。
ほかの人のレビューにもあるように、まあ構図が斬新でキレッキレです。90年代にこんな先鋭的な絵を撮ってたってのが凄い。
が、本当に見るのにかなりのエネルギーを使う。
まず登場人物が多く、愛称で呼ばれたり本名だったり、顔の違いが判別しづらいキャラもいたりでなかなかストーリーについて行くのが難しい。
それから、中学生が大人まで巻き込んでギャングのように抗争を繰り返すような、ストーリーの背景にある環境があまりにも現代の日本の環境とはかけ離れていて、台湾の当時の状況を全く何の補助的なコンテキストも与えられないままストレートにぶつけられて困惑する。
そして4時間はやはりかなり長く、体調不良を押して見に行ったんだけど、途中何度か落ちそうになった。てか、何度か落ちた。。
悲劇に向かって気付かないぐらいの緩やかな坂を静かに下っていくのを鑑賞者に感じさせるための4時間なんだと解釈している。
ただ監督によると劇場公開された188分バージョンが決定版なんだそうで。188分バージョンで見てみたかって気もする。